【Colorful Interview】彩青　強くなりたい、どこどこまでも～デビュー5年目を超え、来年も前進あるのみ！

2023.12.18Interview

唄、三味線、尺八をこなす三刀流歌手として注目を集めている彩青が、デビュー5周年を迎えた。11月22日に、初のミニアルバム『演歌・民謡～唄の旅～－北日本、東日本篇－』を、また12月13日には5枚目のシングル「王手！」を発売する。細川一門、そして”演歌第七世代”の一員として活躍の幅を広げている彩青。今年一年を振り返りながら、“来年はさらなる前進を”と力強く話してくれた。

今年は飛躍の年、喜びと感謝にあふれた一年でした

2023年は、本当にあっという間でした。全国の皆さんのところへ行かせていただいて、歌を歌わせていただける喜びと感謝にあふれた一年でした。うれしいことに、「テレビで観てファンになりました」と、同年代の方や少し年下の演歌好きの方たちから声をかけていただくことが多くなりましたね。本当にありがたいことです。

とくに『千鳥の鬼レンチャン』（フジテレビ）に出させていただいたおかげで、空港などで「彩青さんですか？鬼レンチャン観ています」なんて、写真をお願いされる機会が増えました！大きな番組に出させていただくと、反響も大きいですね。
鬼レンチャンでご一緒した徳永ゆうきさんとは、2021年の夏から新橋日曜劇場シリーズでライブもやらせていただいています。こちらは、次回12月17日が最終回になりますが、徳永さんとのトークがあったからこそ、私はトークを学ぶことができました。仲間の輪も広げていただいて本当にありがたいなと思います。改めて振り返ってみると、今年は、私にとって飛躍の年であったのかなと思います。

彩青の案内で唄の旅に出かけよう！アルバム『演歌･民謡～唄の旅～』

11月22日に、初のアルバム『演歌・民謡～唄の旅～－北日本、東日本篇－』を発売させていただきました。デビュー当初から“民謡のアルバムを聴きたいねえ”と言ってくださる方が非常に多かったので、民謡と民謡をテーマにした演歌、そして私の得意な口上も入っています。
この口上がまた皆さんに好評で、“彩青が本当に歌の旅の案内をしてくれているような感じがして、すごく楽しい”と。ああ、入れてよかったなと思いますね。口上はレコーディングスタジオで、全部、自分で書きました。おそれ多くも、パロディーで“歌の始まりが三刀流の彩青”なんて言わせていただいています（笑）。

民謡の収録曲は、これまでシングルのカップリングに入れた曲、そこに新録音で「最上川舟唄」を加えました。演歌の方は、細川たかし師匠の「佐渡の恋唄」。これは「佐渡おけさ」をテーマにした曲で、「佐渡おけさ」がワンフレーズ入っています。

そしてもう一曲、私の大好きな津軽三味線の名人であります高橋竹山先生がテーマの「風雪ながれ旅」。こちらはイントロの三味線と、ナレーションも入れさせていただきました。このナレーションも自分で考えたんですよ。レコーディングの日に、ディレクターさんやスタッフさんと相談しながら、“風を頼りのながれ旅”とか“吹雪にひとり弾く三味に”と…。大変でした（笑）。

「風雪ながれ旅」の三味線は、高橋竹山先生が昔から弾いているフレーズを、そのままのテイストで弾いているところがあります。津軽じょんから節の“旧節”と言われるもので、竹山先生マニアの方でないとわからないようなフレーズですが、ぜひじっくりと聴いていただきたいと思います。弾いたものがずっと残っていくので、細かいところまで考えてしっかり弾くようにしました。

レコーディングは楽しくもあり、ちゃんとできているかという不安もありました。アルバムのタイトルが『唄の旅』ですが、私自身の歌の旅もまだまだ始まったばかりです。歌には、“これでいい”というゴールがないので、霧や雲に覆われて見えない山頂を目指して、一歩ずつ山を登っていくのと一緒ですね。

大きな夢に向かって努力を積み重ねていく。「王手！」は自分にとっても応援歌

2019年に姉弟子の杜このみさんが出された「王手！」が素晴らしかったので、男の声で歌ったらどうなるのかを聴いてみたいという意見もあったようで、私に白羽の矢が立ちました。いま、将棋の世界では私と同じ年の藤井聡太さんが活躍されているということもあり、刺激を受けますね。

テレビ収録の日に、細川師匠の楽屋に呼ばれて、「『王手！』ってどれくらいのキーで歌える？」と聞かれたときは、新曲の話だとわからず「何のことでしょうか？」という感じでした。大好きな曲で、カラオケで練習に歌わせていただいたりしていましたが、まさか自分の新曲として発売させていただくことになるとは！「私が歌わせていただけるんですか？」とビックリしましたね。将棋の世界の歌ですが、人生そのものの応援歌。私自身も来年の6月でデビュー丸5年になります。その節目の時期に歌うことになって、この歌詞からは自分自身へも励ましをもらっているなと思うんです。

将棋世界は　大志を胸に
夢と努力の　積み重ね
（「王手！」歌詞より）

本当にこの通りで、大きな夢を自分の中に持って、その夢に向かって努力を積み重ねながら、それを達成する。そしてまた次の夢を持って、そのために努力をしていく…。将棋の世界も歌の道と一緒だなと思いました。
そして、これまでのキーよりもだいぶ下げて、落ち着いた大人の雰囲気を出しています。少し重めに「王手！」と言うようしています。難しい曲だなとは思っていましたが、実際に譜面のもとで歌ってみると、やっぱり難しかったですね。しっかり音をとらえて歌わないと、言葉も音色も前に出てこないところがあります。レコーディングは終わりましたが、いまだに師匠に教えてもらいながら勉強しているところです。

来年も将棋の駒を進めるがごとく、一歩ずつ前進していきたい

”演歌第七世代”は、5人がそれぞれみんなキャラクターが違います。私は一番年下なのに、おじいちゃんキャラでしょうか（笑）。みんな仲良しで、収録が終わると一緒に食事をしたり兄弟みたいですね。最初はレコード会社も事務所も違う5人が集まったので、どうしていいかわからない状況でしたが、そこからチームワークが生まれてきました。来年は辰年、縁起の良い年ですから”演歌第七世代”でも、また新しいことにチャレンジをしていきたいと思います。

私自身も「演歌・民謡唄の旅」、そして「王手！」とともに、来年も一生懸命頑張っていきたいと思います。カラフル読者の皆様も、彩青が近くに行くことがありましたら、楽しみに見に来ていただけたらうれしいです。将棋の駒は、前に進む。私も一歩前進、二歩前進と、駒が進むがごとく精進してまいります。来年も彩青、細川一門、”演歌第七世代”を、どうぞ応援のほどよろしくお願い申し上げます。

【PROFILE】彩青（りゅうせい）　2002年8月29日、北海道岩見沢市出身。本名は横田彩青(よこたりゅうせい)。5歳で民謡、7歳から津軽三味線を始め、11歳より細川たかしに師事。演歌を学びながら尺八を本格的に演奏するようになる。2019年「銀次郎旅がらす」でデビュー。同年末の『第61回輝く!日本レコード大賞』で新人賞を受賞した。2020年「津軽三味線ひとり旅」をリリース。民謡では「細川一門」“細川彩青”としても活躍している。4月よりBS日テレ『令和歌謡塾』（毎週水曜日5:00〜5:30）レギュラー出演など活躍している他、”演歌第七世代”としても精力的に活動している。尊敬する人は、細川たかし師匠、寅さん。座右の銘は「そう、心で歌え、心で」（映画「男はつらいよ」より）。

NEW RELEASE!!

2023年12月13日発売
彩青「王手！」

「王手！」
作詞：多手石松観　作曲：市川昭介　編曲：南郷達也　※尺八演奏：彩青
c/w「津軽よされ節」
青森民謡　※津軽三味線演奏：細川貴義
日本コロムビア　COCA-18192　1,500円（税込）
音楽配信サービスはこちら▶︎https://ryusei.lnk.to/ote

2023年12月13日発売
彩青『彩青演歌・民謡〜唄の旅〜−北日本、東日本編−』

M1　オープニング（口上）
M2　十勝馬唄【北海道民謡】※尺八演奏：高橋織山
M3　ソーラン節【北海道民謡】※三味線・尺八演奏：彩青
M4　津軽よされ節【青森県民謡】※津軽三味線演奏：細川貴義
M5　津軽じょんがら節【青森県民謡】編曲：佐伯亮　※津軽三味線演奏：細川貴義
M6　最上川舟唄【山形県民謡】編曲：佐伯亮
M7　佐渡の恋唄　作詞：たかたかし　作曲：弦哲也　編曲：馬飼野俊一
M8　風雪ながれ旅（ナレーション入り）作詞：星野哲郎　作曲：船村徹　編曲：京建輔
日本コロムビア　COCP-42143　2,500円（税込）