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【Colorful Interview】彩青 〜唄、三味線、尺八をこなす“三刀流歌手”〜「日本一の歌手を目指して、旅の道中です!」

「大切なのは真心と日ごろからの繋がりだよって、寅さんが教えてくれているような気がします」

今年デビュー3年目を迎えた彩青が4月20日、3枚目のシングル「沓掛道中」をリリースした。デビュー曲「銀次郎 旅がらす」と同じく、尺八を演奏しながら歌うスタイルの明るくて親しみやすい股旅演歌だ。昨年、「日本作曲家協会音楽祭・2021」奨励賞を受賞した弱冠19歳。民謡界では細川流の「細川彩青」としても活躍中の彩青は、世代やジャンルを超えた歌手になりたいという夢を持つ。大好きな映画『男はつらいよ』の主人公・車寅次郎こと“寅さん”から学んだ生きざまや人生訓、新曲の聴きどころや子どもの頃から歌い続けている民謡についてなど、彼らしいみずみずしい言葉で話してくれた。

 

「人の真心に変わりがねえんだ」

「おばあちゃんと寅さんのDVDを一緒に観て、“おもしろいなあ、これ!”と思ったのが好きになったきっかけです。第1話から第50話まで、もちろん全部観ています。寅さんは、いまの世の中では薄れてきた義理や人情といったものが、たくさん描かれている映画。“さあ!物の始まりが一ならば、国の始まりが大和の国、島の始まりが淡路島、泥棒の始まりが石川の五右衛門。続いた数字が二、兄さん寄ってらっしゃいは吉原のカブ、仁吉が通る東海道、日光結構東照宮、憎まれ小僧世にはばかる”(笑)」

唄、三味線、尺八をこなす“三刀流歌手”彩青。新しい演歌を発信する“演歌第七世代”のひとりとして、これからの活躍が期待されている19歳だが、子どもの頃から昭和の映画『男はつらいよ』が大好きだった。主人公の車寅次郎こと寅さんから多くのことを学び、人生観も大きく影響を受けてきたとしみじみと話す横顔は、19歳とは思えない貫禄さえ感じさせる。

「寅さんの生き方のすべてに惹かれますね。たとえば『寅次郎かもめ唄』(第26作目・1980年12月公開)で、妹のさくらさんと博さんが自分の家を持つんです。寅さんは何かしてあげたいと思って、源ちゃんから2万円を借りて、引っ越し祝いとして渡すんですけどね。それをタコ社長が“寅さんの一万円札かあ。まさかニセ札じゃねえだろうな”って透かして見たから、寅さんがカンカンに怒っちゃう。それで、パッとカバンを持って出て行く時、“人の真心に変わりがねえんだ”って言うんです。どんな小さなことでも大きなことでも真心は真心、人の真心の大きさに変わりはない。いつも真心を大切に、誰にたいしても本物の真心で接していくんだよということを教えてもらいました」

「そう、心で歌え、心で」

「一番好きな言葉は、第23作目『翔んでる寅次郎』(1979年8月公開)で寅さんが言う『そう、心で歌え、心で』です。このときのマドンナは桃井かおりさんで、結婚相手役が布施明さん。桃井さんは豪華な結婚式の途中で、この人と一緒になるのはイヤだと、柴又に逃げて来てしまう。それでも布施さんは何度も何度もとらやをたずねて来るんです。最後はまたお互いに惚れ合い元の鞘におさまって、寅さんが泣くことになるんですよね。あらためて簡単な結婚式を柴又で挙げることになって、布施さんが“僕は話が下手なもんですから、あいさつの代わりに歌をうたいます”と言った時に、寅さんが“そう、心で歌え、心で”と言う。本当にそれだけの言葉なんですけどね」

5歳で民謡を始めた彩青は、幼い頃から数々の民謡大会に出場しており、輝かしい受賞歴を誇る。小学生の頃、民謡の全国大会に出場するために、家族で北海道から上京したことがあった。同じ年頃の子どもたちなら渋谷やディズニーリゾートに行きたがるところ、彩青は“せっかく東京に行くんだから、柴又に行きたい”と、大会の前日に『男はつらいよ』の舞台になっている柴又へ連れて行ってもらった。

当時の彩青。全国民謡大会で優勝した御礼に、再度柴又を訪れ寅さんのポスターの前で撮影した。

「金町から電車を乗り継いで、“あ、柴又に着いた”と思ったら、電車を降りたホームの目の前に寅さんのポスターが貼ってありました。そのポスターに“そう、心で歌え、心で”と書いてあったんですよ。ものすごい衝撃を受けました。寅さんから“おまえ、一生懸命歌ってくるんだぞ”と言われているような気がして、“明日の全国大会は本気で頑張ろう”と思いました。そのときの大会で優勝をいただいたので、寅さんに応援ありがとうと御礼を言いにいこうと、翌日また柴又へ行きポスターの前で写真を撮りました。小学校の3、4年生の頃だったかな」

柴又帝釈天の裏手は、「男はつらいよ」によく登場する江戸川の土手になっており、江戸時代から続く渡し船の渡し場がある。ちあきなおみや細川たかしのヒット曲として知られる「矢切の渡し」だ。
じつは、細川は『旅と女と寅次郎』(第31作目・1983年8月公開)にマドンナ役の都はるみと矢切の渡しで駆け落ちをするシーンで特別出演をしている。彩青は、初めて柴又を訪れた数年後、テレビ朝日『関ジャニの仕分け∞~前代未聞のカラオケ世代差対決SP』で、後に師匠となる細川と出会うことになる。すべてが彩青の運命としてつながっているようにしか思えないエピソードだ。

「師匠と出会ったのは、小学6年生のときに出演したテレビ番組でした。僕は民謡をやっているキッズ軍団の中にいて、師匠率いる演歌軍団と対決をしました。僕の対戦相手は福田こうへいさんで、点数では僕は負けてしまいました。そのときに、師匠が“11歳にしてはなかなかこぶしも回るし、うまく声変わりを乗り越えられたら、歌手としての歌を教えたい”と、言ってくださったんです。“お父さん、お母さん、歌手にする気はあるの?”なんて聞かれて、僕の両親がふたりとも“よろしくお願いします”と答えたから、師匠は大笑いしていました。同じ北海道出身の大スター、大好きだった大先輩の弟子にしていただき、そしてデビューさせていただけたことは、本当にうれしいですね」

 

【PROFILE】彩青(りゅうせい) 2002年8月29日、北海道岩見沢市出身。本名は横田彩青(よこたりゅうせい)。5歳で民謡、7歳から津軽三味線を始め、11歳より細川たかしに師事。演歌を学びながら尺八を本格的に演奏するようになる。2019年「銀次郎 旅がらす」でデビュー。同年末の『第61回 輝く!日本レコード大賞』で新人賞を受賞した。2020年「津軽三味線 ひとり旅」をリリース。民謡では「細川一門」“細川彩青”としても活躍している。4月よりBS日テレ『令和歌謡塾』(毎週水曜日5:00〜5:30)の隔月(偶数月)新MCに抜擢。レギュラー番組『彩青の“しゃべり者です”』(東海ラジオ)や、YouTubeの「彩青チャンネル」でもさまざまな一面を披露し人気を集めている。


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