【Colorful Interview】彩青〜唄、三味線、尺八をこなす“三刀流歌手”〜「日本一の歌手を目指して、旅の道中です！」

2022.04.22Interview

「股旅演歌も民謡も、皆さんにもっともっと親しんでいただきたい」

4月20日にリリースした彩青の新曲「沓掛道中」は、中山道19番目の宿場町、沓掛宿が舞台の股旅演歌だ。2017年に他界した作詞家・仁井谷俊也氏が生前、作曲家の四方章人氏に託していた歌詞を「こういう歌があるんだけど」と見せられた彩青は、「ぜひ歌わせていただきたい」と即答したという。

「今度の新曲は、尺八もので股旅ものの2作目になります。多くの映画やドラマになっている沓掛時次郎を主人公とした股旅演歌ですが、がっしりと構えて聴くような歌ではなく親しみやすくて明るい股旅演歌です。じつは『津軽三味線ひとり旅』の時に、この曲もレコーディングをしていました。すごくいい歌だから取っておこうということでしばらく温めておいて、今回歌だけ録り直しました。カラオケ好きの方にも歌っていただきやすい曲だと思います」

そしてカップリングには、彩青が大好きな民謡、青森県の「津軽よされ節」が選ばれた。

「師匠も“民謡を大切にしながらやっていこう”と言っております。“細川流”、細川一門を立ち上げるにあたり、僕も“細川彩青”という立派な名前をいただきました。『津軽三味線ひとり旅』のカップリングが『十勝馬唄』、次（『津軽三味線ひとり旅“青春十八番”盤』）が『ソーラン節』、そして今回が『津軽よされ節』。もっと民謡を皆さんに親しんでいただきやすいように、気持ちいい感じに伸ばして歌ってみたり、少し自分なりに工夫をしたりして歌わせていただきました」

「いろいろな枠を越えて、日本一の歌手に」

「小さいときから、たくさんの人たちに民謡を聴いてもらいたいと思っていて、遊びに来た友だちにも民謡を教えていました。みんなよく付き合ってくれていたと思います（笑）。民謡を聴く人が少なくなった現代ですので、民謡をもっとわかりやすく、親しみやすいものにしていきたいです。演歌だけでなく、ラテン系でもジャズでもロックでも、世界中のいろいろな音楽とコラボレーションできますので、民謡という概念を大切にしながらも、ジャンルの枠を越えたい。そういうことで言ったら、“演歌歌手”、“民謡歌手”という枠も越えて、みんな“歌手”だよということでいいのではないでしょうか。僕は世代やジャンルを越えて、日本一の歌手を目指してこれからも頑張っていきたいです」

彩青、デビュー3年目。まだ始まったばかりの、希望にあふれる旅の道中だ。

（取材・文／夏見幸恵）

　彩青イチ推し！寅さんならば、まずはこれを観よ‼︎　

「『男はつらいよ』のシリーズの中で、僕の一番のおすすめは、北海道の江差から奥尻が舞台になった『寅次郎かもめ歌』（第26作目・1980年12月公開）！マドンナは伊藤蘭さんです。
奥尻に寅さんのテキ屋仲間がいて、その人が亡くなったと聞いて寅さんがお墓参りに行きます。そこでその人の娘が東京に行きたいと言うので、東京へ連れて来て高校へ入れてあげるんですけどね。江差追分の全国大会の風景が映像の中に入っていまして、これはなかなか貴重な映像だな、と民謡の歌い手としても思います。寅さんがそこで啖呵売をしているっていうのもうれしくて、一番好きなんです。

僕もできることなら寅さんのように生きたいなと思います。“おばちゃん、こんにちは”って、近所の人と気軽に声をかけ合えるような関係は最近あまりありませんよね。素晴らしいことなのに。ファンの皆さんともライブでお会いした時だけでなく、どうやってコミュニケーションを持てるか……。人になかなか会えなくなっている時代、状況だからこそ、自分にできることは何かを考えています。

“真心と日ごろからの繋がりだよ”って、寅さんが教えてくれているような気がしますね。“人の真心に変わりがねえんだ”と言いながら、いろいろな人と真心で接していきたい。“最近どう？”なんて、他愛もない話だけでもいいんだなって、そう思います」（彩青）

【PROFILE】彩青（りゅうせい）　2002年8月29日、北海道岩見沢市出身。本名は横田彩青(よこたりゅうせい)。5歳で民謡、7歳から津軽三味線を始め、11歳より細川たかしに師事。演歌を学びながら尺八を本格的に演奏するようになる。2019年「銀次郎旅がらす」でデビュー。同年末の『第61回輝く!日本レコード大賞』で新人賞を受賞した。2020年「津軽三味線ひとり旅」をリリース。民謡では「細川一門」“細川彩青”としても活躍している。4月よりBS日テレ『令和歌謡塾』（毎週水曜日5:00〜5:30）の隔月（偶数月）新MCに抜擢。レギュラー番組『彩青の“しゃべり者です”』（東海ラジオ）や、YouTubeの「彩青チャンネル」でもさまざまな一面を披露し人気を集めている。

NEW RELEASE!!

2022年4月20日発売
彩青「沓掛道中」

「沓掛道中」
作詞：仁井谷俊也　作曲：四方章人　編曲：伊戸のりお　※尺八演奏：彩青
c/w「津軽よされ節」
青森民謡　※津軽三味線演奏：細川貴義
日本コロムビア　COCA-17994　1,350円（税込）

CHECK!!

「沓掛道中」発売記念イベント「彩青と行く！沓掛散歩！」へご招待！！

新曲の発売を記念し、彩青とともに「沓掛道中」の舞台を旅するCD購入者対象イベントの実施が決定！
【日時】2022年10月15日（土）
【集合場所】当選された方に後日ご案内（都内を予定）※集合場所までの交通費・宿泊費などはお客様のご負担になります。
【応募締め切り】2022年8月31日 ※当日消印有効

彩青が行く！富士登山

新曲の発売を機に、日本一の歌手になりたいと気持を新たにした彩青。今年の8月に20歳になることもあって、何かにチャレンジしてみたいと思い、スタッフと相談して日本一の山･富士山に登ってみようということなった。「体力増強、下半身強化ということで毎週筋トレしています」（彩青）