• HOME
  • Interview
  • 【Colorful Interview】山田邦子が久々のCDをリリース! いたって真面目な歌謡曲ミニアルバム『ザ・山田邦子カーニバル!』について語る

【Colorful Interview】山田邦子が久々のCDをリリース! いたって真面目な歌謡曲ミニアルバム『ザ・山田邦子カーニバル!』について語る

女ピン芸人の元祖・山田邦子が、10月12日、ミニアルバム『ザ・山田邦子カーニバル!』をリリースする。気の置けない女同士のデュエット曲「明日は今日より」では、長年親交のある川中美幸と、ムーディーな「あの日の恋物語」ではイケメン演歌男子として注目を集める青山新との異色のデュエットを実現。また、敬愛する美空ひばりの隠れた名曲「さくらの唄」のカバーや、山田自身が作詞を手がけ、20年前に舞台で披露して以来、ファンよりCD化を熱望されていたという「しあわせの青い鳥」も収録。山田がいたって真面目に大好きな歌謡曲と向き合った、楽しみ盛りだくさんなアルバムだ。

 

ミニアルバムを作ることになったきっかけは…

 

私はデビューして42年になります。昔から歌謡曲が好きで、瀬川瑛子さんや都はるみさん、美空ひばりさん、島倉千代子さん…いろいろな方にかわいがっていただきました。とくに島倉さんとは、「人生いろいろ」はもう“自分の持ち歌か(笑)”というくらいものまねをして歌わせていただきましたので、思い出もたくさんあります。

このたび、ちょうどコンサートをやりたいな、と考えていたところに「CDを出しませんか」とお話をいただきました。“よっしゃあ、良いタイミング!”と思いました(笑)。そして、スタッフさんにスターの皆さんとの思い出話をしていたら、「それじゃあ邦子さん、歌謡曲のアルバムを出しましょう」ということになり、このミニアルバム『ザ・山田邦子カーニバル!』の企画がスタートしました。ぜいたくにも4曲も収録させていただきましたが、本格的なレコーディングは、かの「やまかつwink」以来になりますかねえ。皆さん、ご存知ですか? 久しぶりにレコーディングに携われて、とても充実した時間を味わうことができました。

 

「明日は今日より」では、大好きな川中美幸さんとデュエット!

 

私、川中美幸さんのことが大好きなんです! 川中さんの「二人酒」が大ヒットしたころと、私がデビューしたころが同じだったので特別な親近感があります。当時テレビで私を観たという親戚が、「邦子は最近演歌がものすごくうまくなった」と言い始めて。どういうことだろう?と思っていたら、なんと川中さんと私を間違えていたんです! 顔の雰囲気が似ていたみたい(笑)。そのことを川中さんに話したら「いいね、いいね」とすごく笑って、「いつか一緒に歌いたいね」なんて言ってくださいました。でもまさか、その念願が叶うなんて!だって大のベテラン歌手ですよ⁈ 本当にありがたいですね。

レコーティングの当日は、川中さんがスタジオに入って来ただけで、ぱーっとお花が咲いたかのように明るくなってオーラがすごかった。パワフルでしたね〜。盛り上げてくださって、ノリノリで大笑いしながら録音させていただいたので、とてもいい曲になったと思います。女同士のデュエットって、ありそうでなかなかないでしょう。ノリが良くて、元気が出てくる明るい曲。本当にいい歌なの。デモテープを聴いて、“早く歌いたい、歌わせて!”と思いましたよ。“わかるわかる!”と共感できる歌詞になっているんだけれど…3番の歌詞なんか、ちょっと泣けてくるの。

誰かにバトンを 渡すため
ひたすら走った わけじゃない
(「明日は今日より」3番歌詞より)

お母さんやおばあちゃんのように、次の世代にバトンを渡す幸せもある。だけれど、私は自分の人生を、いまを幸せに生きているから、まだまだリタイヤなんてしていられません。明日に向かって“笑っていましょう”“綺麗でいましょう”ってね。良い詞ですね。川中さんと一緒に、等身大の私を表現できる曲が作れたかなと思っています。

 

「あの日の恋物語」 青山新くん、推します(笑)!

 

青山新くんとデュエットした「あの日の恋物語」は、ムード歌謡調でとても歌いやすい曲です。

(女) 三年ぶりに あなたと私
    偶然出会った 街の角
(男) 少しも君は 変わってなくて
    胸に広がる なつかしさ…
(「あの日の恋物語」歌詞より)

歌詞には「三年ぶり」とありますが…三年前だと、新くんはまだ10代かしら(笑)? 背伸びして歌ってくださったのかもしれません。新くんとはレコーディングの日が初対面でしたが、歌が本当にお上手でした。体は華奢なのに、声がすごくしっかりしているから、最初は“あらっ、意外”と思いました。スケールの大きな、とてもいい声をしていますね。ディレクターが、「もうちょっとここは色っぽく」とか「大人っぽく歌いましょう」、「伸び伸びと歌ったほうがいいよ」と、すごく的確な指示を出してくれて、最初はお互いに緊張していましたが、楽しくやらせていただきました。まるで親子みたいに…(笑)。

じつは私、イケメン演歌歌手の皆さんと仲良くさせていただいてるんですよ。とくに仲の良い山内惠介くんが、新くんとのデュエット情報を聞いたようで、「何で僕じゃないの⁈」って連絡がありました(笑)。でも、新くんと惠ちゃんは作曲家の水森英夫先生の門下生同士。惠ちゃんは「すごくしっかりしている子だから、邦子さん、大丈夫ですよ」って、かわいがってる後輩のことを教えてくれました。今回こうしてご縁をいただきましたので、これから新くんのことも推したいと思います(笑)!

 

「さくらの唄」 美空ひばりさんの名曲をカバー

 

「さくらの唄」はディレクターさんが選んでくれた作品です。この曲は昭和の名作詞家のおひとり、なかにし礼さんが失意のどん底にいたときに書かれたものだそうです。そしてのちに、美空ひばりさんが歌われた名曲。いつもの私とは反対のようなしんみりとした歌ですが、思いを込めてあえて淡々と歌いました。

いまは悩める時代が来ていますね。コロナ禍もそうだし、仕事や人との付き合いがうまくいかないとか、生きていればみんないろいろなことがあると思います。でもね、もうそろそろちょっと目線を上げてみましょう。きれいなお花が咲いているのを見たり、お天気がいいから海に行ってみようと出かけたり。生きる力を持って、前向きになるときがそろそろ来ているのではないかなと思います。だけど今日もまた、考えなくてもいいことを考えちゃってるような人もいるでしょう。雨でも笑える日もあれば、晴れていてもつらい日もある。それは生きていれば誰もが経験すること。それをひばりさんは、さらっと歌って教えてくれている気がします。
それにしても、モノマネで、ひばりさんで歌いたかったなあ(笑)。

 

「しあわせの青い鳥」 22年前に私が作詞した曲。さらに深みのある“ありがとう”を

 

この作品は、40歳の記念に私が書いた曲です。

「しあわせの青い鳥はなんだろう?ずっと探していたけれど、それは皆さんでした。ありがとうございます」

当時やっていたお芝居を観に来てくださったお客様へ向けて、感謝の気持ちをお手紙のように書いてできあがりました。この曲を歌っているとグッとこみ上げてくるものがあって、気をつけていないと涙が出てしまうこともあります。2番の歌い出しには詞がありませんでしたが、今回はそこに新たに歌詞を入れさせていただきました。作曲を手がけてくださった小松先生にも20年ぶりにお会いできて、“お互いに年を取ったね”と笑い合えたこともうれしかったですね。

あれから20年が経ちました。還暦を迎えると、あちこちが痛いとか物忘れがひどくてセリフが憶えられないとか、いろいろな変化がやってきます。これが先輩たちが言っていた“ガタがくる”ということだなと実感している毎日です。でも、まだまだ。健康な自分の骨や内臓にも感謝していますし、頑丈に産んでくれた両親にも感謝。そして、友だちや周りの皆さんが支えてくれていることにも“ありがとう”です。この曲を書いたあのころよりも20年分の経験が増えたわけですから、当時の“ありがとう”より、さらに深みのある“ありがとう”になっていると思います。

 

同窓会に行ってみた。CD、本当に買ってくれるかしら⁈(笑)

 

この間、久しぶりに同窓会に行きました。私の母校は来年100周年で、卒業したての後輩から上は94歳の先輩まで出席されていました。女子校でしたから、女ばかり(笑)。何歳になっても生き生きしていて元気だし、学園歌も歌えるし皆さんとても若くておきれいでした。

私はトークとミニミニコンサートをして、「やまかつwink」のヒット曲である「さよならだけどさよならじゃない」を歌わせていただきました。卒業のころの女学生同士のセンチメンタルな気持ちを、“別れちゃうけれど、いつまでもこのリボンはつながっているんだね”と歌っている曲。私はこの曲を、母校での思い出をモチーフに書きました。だから同じ母校で青春時代を過ごした仲間たちに初めて聴いていただけたことが、とても感慨深かったですね。「やまかつwink」からもう30年も経っているけれど、何年経っても“あのとき、あんな気持ちで(この曲を)作ったな。歌ったな”と思い出せる…歌って、そういうものですよね。

同期のみんなにも会えて、それぞれいろいろな人生を重ねていて、だけど全然老けていなくてみんなかっこいいなと思いました。まさに、「明日は今日より」の“人生七色だけじゃない いろいろ混ざって煌めくの”。この歌がピッタリ! みんなも「新曲聴くわね!」「CD買うわよ〜」なんて言ってくれました。ありがたいですね。でも、本当に買ってくれるかしら⁈(笑)

 

浅草公会堂での「ザ・山田邦子カーニバル!!!」が楽しみ

 

10月14日に、東京・浅草公会堂で私が全面プロデュースする「ザ・山田邦子カーニバル!!!」を開催します。堺すすむさん、瀬川瑛子さん、角川博さん、みはるちゃんやノブ&フッキー、松阪ゆうきくん…などなど、素敵な先輩や後輩と一緒にステージに出られることがとてもうれしいです。私にとって浅草という場所は特別で、とっても好きな場所。そして浅草公会堂は惠ちゃんのコンサートなどで行ったことがありますけれど、あの場所で自分がイベントをできるなんてすごくうれしいですし、本当に楽しみです。

今回のミニアルバムは久しぶりのCDなので、思い入れたっぷりになりすぎちゃっているかもしれません。大好きな川中さんや20年前は赤ちゃんだった新くんともデュエットできましたし(笑)、最高です! どれも歌いやすい曲ばかりだと思います。みなさん、ぜひ買って、覚えて歌ってください。10月14日の浅草公会堂でも、もちろんこのアルバムの中から披露する予定ですので、ぜひ足を運んでいただけたらと思います。

(取材・文/夏見幸恵)

【PROFILE】山田邦子(やまだくにこ) 1960年6月13日、東京都出身。1981年「邦子のかわい子ぶりっ子(バスガイド篇)」でレコードデビュー。全日本有線放送大賞新人賞を受賞。『オレたちひょうきん族』『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』など出演番組多数。1988年~1995年、NHK「好きなタレント調査」において8年連続で第1位に輝く。2007年、乳がんに罹患。その体験からチャリティー団体「スター混声合唱団」を設立し、また厚生労働省「がんに関する普及啓発懇談会」メンバーとなる。2020年、公式YpuTubeチャンネル『山田邦子 クニチャンネル』を開設し、オリジナリティー豊かな企画やさまざまなニュースをおもしろく鋭い切り口で取り上げるなど人気を博している。2021年、「生き抜く力」を出版。

 


NEW RELEASE!!

2022年10月12日発売
山田邦子『『ザ・山田邦子カーニバル!』

【収録曲】
M1 明日は今日より with 川中美幸
作詞:岩井 薫 作曲:南乃星太 編曲:杉山ユカリ
M2 あの日の恋物語 with 青山新
作詞:麻こよみ 作曲:水森英夫 編曲:伊戸のりお
M3 さくらの唄
作詞:なかにし礼 作曲:三木たかし 編曲:伊戸のりお
M4 しあわせの青い鳥
作詞:山田邦子 作曲:小松洋一 編曲:伊戸のりお
テイチクエンタテインメント TECE-3671  2,500円(税込)

 

INFORMATION

山田邦子 ミニアルバム『ザ・山田邦子カーニバル!』発売記念ネットサイン会開催決定!

ミニアルバム『ザ・山田邦子カーニバル!』の発売を記念して、2022年9月27日(火)13:00から、山田のネットサイン会が開催される。テイチクオンラインショップにて『ザ・山田邦子カーニバル!』ネットサイン会対象商品を予約すると、『ザ・山田邦子カーニバル!』色紙に山田邦子の直筆サインを入れてプレゼント!
予約受付は、9月21日(水)の23:59まで。その他詳細は、こちらからCheck!!

 

モノマネ界のレジェンド達の笑タイム!ザ・山田邦子カーニバル!!!

日時:2022年10月14日(金)
会場:東京・浅草公会堂
時間:開場 14:30 / 開演 15:00
出演:山田邦子
ゲスト:堺すすむ / 瀬川瑛子 / 角川博 / ノブ&フッキー / 古賀シュウ / 松阪ゆうき / みはる / 杵屋勝之弥社中
料金:7,000円(全席指定・税込)
お問い合わせ:03-3355-3553(アイエス)
その他詳細は、こちら

 

CHECK!!

山田邦子テイチクオフィシャルサイト
山田邦子オフィシャルブログ
山田邦子公式Twitter
山田邦子Instagram
山田邦子公式YoうTubeチャンネル「クニチャンネル」

 

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。