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【Colorful Interview】小桜舞子 「“いまでも恋しい”だけではない、リアルな女心の描写をじっくり味わってほしい」〜新曲「名残りの雨」〜

小桜舞子が12月14日、新曲「名残りの雨」をリリースする。作詞を麻こよみ氏、作曲を弦哲也氏のコンビが手がけた連続4曲目の作品。別れて半年が過ぎてもなお会いたさが募る恋心を、切なく艶やかに歌い上げた大人の演歌だ。カップリングの「わたしの好(い)い人」は、かわいらしい女性から相思相愛の男性にあてた明るい一曲。透明感のある声と豊かな表現力が魅力の小桜に新曲の聴きどころやふだんの生活について話を聞いた。

 

恋しい人に心を盗まれたまま、雨の夜にひとり…麻先生の作品は「リアル」

 

「名残りの雨」はこれまでの3作品に続いて、麻こよみ先生と弦哲也先生の作品です。雨の夜に、別れた人を想う気持ちが切ない曲ですね。

小桜 はい。「おかえりなさい」「幸せ桜」と明るい歌が続いたので、このあたりでまた本格的な演歌路線に変えようということになりました。本格的な演歌だったらメジャーよりもマイナーな切ない歌の方がいいのではないかと、この曲を作っていただきました。じつは前作の「幸せ桜」のレコーディングのときに、麻先生から「舞子ちゃん、『次の曲は、もっと女の情念を歌いたい』とディレクターに言いなさい」と言われたんですよ。前作のレコーディング中に、すでに次の曲の構想を練られていてすごいなと思いましたが、それがそのまま叶った作品ですね。弦先生の事務所で初めてこの曲を聴いて、まず歌詞を見ただけで胸に“うっ”ときちゃったほどです。

心に沁みる歌詞ですが、小桜さんの胸に“うっ”と迫ったのは、どの部分ですか?

小桜 たいていの曲は、一番の歌詞が“登場人物がどんな人か”、二番は“その主人公の感情”、三番で“これからどうなっていくか”という構成になっていますよね。私はどの曲でも二番の歌詞が一番好きで、気持ちが入り込みます。この作品は丸ごと全部が二番みたい。「逢いたさつのります」「いい女(ひと)いるのでしょうか」「すべてが夢ですか」と、主人公の気持ちが出てくるんですね。こういう歌は初めてなのでうれしかったです。それから、先生がギターで弾いてくださるイントロを聴いただけで、なぜか知らないけど、だーっと涙が出てきちゃった。イントロに歌詞はないのに、情景と相手の男性の映像が勝手に浮かんできたんです。もちろんまったくお会いしたこともない人で、着流しを着ているような素敵な男性でした。その前に「るろうに剣心」を見たせいもあると思いますけど……(笑)。

前向きな気持ちになれないまま三番まで終わってしまうのが、より切ないですね。

小桜 そうですね。弦先生が「この歌はずっと、雨がやまないんだね。ずっと降っているんだね」とおっしゃったんです。一番と二番までは愛情深く優しい気持ちで、もしかしたら彼が帰ってくるんじゃないかという期待がまだあります。それが三番になると恨み辛みで、「いっそいらない」とまで言っちゃう。ずっと執着しているんです。別れて半年では、前向きに相手の幸せを願えなくても無理ないと思います。麻先生の作品はリアル。男性の先生が書かれた作品もすごく品があって好きですが、どこかに「こういう女性がいたらいいな」という男性の理想が含まれています。女性の内面にある毒々しさとか、女性ならではのリアルさに共感できるので、私は麻先生の書く詞が大好きなんです。女性歌手の皆さんも麻先生の詞をとても素敵とおっしゃる方が多いです!

レコーディングはいかがでしたか?

小桜 レコーディングはあっという間でした。何作目からかな……。私は仮歌と同じ日にレコーディングなんですね。オーケストラの皆さんとのバランスを考えながら探り探り歌っていて、自分ではまだ消化はできていない状態ですが、それでOKが出るんです。いっぱい練習してから臨むと悩んじゃって、結局最初のテイクがよかったとなるパターンが多いので同じ日に録るようです。

レコーディングの日までは、ふだん小桜さんはどのように過ごされているんですか?

小桜 私がレコーディングの日までにすることは、いかにその楽曲を好きになるか。そして歌の主人公と「あなたはどう思っているの?」「どんなことをしゃべりたいの?」と対話をする。これは市川昭介先生に教わりました。レコーディングは、新たな自分を先生やディレクターさんが見つけてくれる場です。私ひとりで100%ではない。みんなが集まっていいものを作って、お客様が聴いて受け止めてくださって、やっと100%。そう考えるようになってから、レコーディングが楽しくなりました。ひとつのターニングポイントでしたね。

 

何ごとも無理はせず、休みたいときは休む。自分が楽しめるペースを大事に

 

お休みの日はどのように過ごされているんですか?

小桜 相変わらずウォーキングをしたり、料理を作ったりしています。最近は、厚揚げにハマっていて。ただ厚揚げを切って両面焼いて、お醤油とショウガで食べるだけですけど、すごくおいしいです! ことあるごとに作って食べています。パン作りは、作ることと出来上がったパンの写真を撮ることが好きなんですよね。そんなに量は食べられないくて周りの人に配るので、私の周りの人たちがどんどん太っていく(笑)。こぶしまるのキャラクターパンとか、メロンパンに手足をつけて“カメロンパン”、小さいメロンパンに柄(え)を付けて“マイクパン”も作りました。でもとにかく周りの人が太っていくので、もうやめておこうかな(笑)。お料理は無心になれるので好きですね。

小桜さん手作りのりんごパン

 

ウォーキングも、コロナ禍が始まった頃からずっと続けていらっしゃいますよね。継続させるコツはなんでしょうか。

小桜 私は基本的にはぼーっとしているし、そういう時間も必要だとは思いますが、先輩であれ後輩であれ輝いている方は皆さん、ご自分のことを大事にしていますね。大事にするというのは怠けるとか甘やかすのではなくて、自分を整えるために何が必要かちゃんとわかっているということ。そういう方のお話を聞いていい刺激をいただくと、自分もやってみたいと思うようになりますね。無理は一番いけないので、休みたいときは休めばいいと思います。自分が楽しい方向へシフトしていけば、気持ち良く続けられる。身体や心が求めていないときにやる必要なない。強制されてやるものは絶対に続かないので、自分が求めたらやればいい。私の中ではそうです。

ありがとうございました。最後に、今後の抱負を教えてください。

小桜 お客様に聴いていただけることはもちろんですけれど、同業者やスタッフ、先生方から「小桜舞子と仕事がしたい」と思われるような歌手になりたいです。尊敬する先輩方のことを“すごいな”と思っていたように、自分もそう思われるような歌手でありたいですね。「名残りの雨」という、大人の恋愛事情を描いたすごくドラマチックな作品をいただきました。皆さんの心に寄り添うような曲にできたらいいなと思っています。キャンペーンで全国いろいろなところにおじゃまいたしますので、これからも応援をよろしくお願いします!

 

【PROFILE】小桜舞子(こざくらまいこ) 1978年6月6日、神奈川県茅ヶ崎市出身。『NHK のど自慢』グランドチャンピオン大会出場がきっかけとなり、2001年「恋する城下町」でデビュー。翌2002年に「恋する城下町」の舞台となった秋田県角館町の“ふるさと観光大使”に任命される。2011年「鎌足桜」をリリース、鎌足桜が千葉県木更津市指定文化財であることから、木更津市観光大使に任命。2014年には、秋田県仙北市観光大使に任命されている。柔らかなキャラクターと高い歌唱力で、カラオケファンの心を掴んでいる。ホーランドロップ(たれ耳の小型ウサギ)の卯之吉と過ごす癒やしのひと時がマイブーム。

 

(取材・文/夏見幸恵)

 

NEW RELEASE!!

2022年12月14日発売
小桜舞子「名残りの雨」

「名残りの雨
作詞:麻こよみ 作曲:弦哲也 編曲:南郷達也
c/w「私の好(い)い人」
作詞:麻こよみ 作曲:弦哲也 編曲:南郷達也
テイチクエンタテインメント TECA-22067 1,400円(税込)

 

INFORMATION

小桜舞子 新曲発表ライブ

日時:2022年12月22日(木) 開場 12:30 開演 13:00
会場:神奈川・藤沢市湘南台文化センター市民シアター
最寄駅:小田急江ノ島線・相鉄いずみ野線・横浜市営地下鉄 湘南台駅下車東口より徒歩5分
出演(順不同・敬称略):小桜舞子、吉川精一
料金:3,000円(税込・新曲CD付)
お問い合わせ:さくらぐみ事務局 0466-52-7463

 

CHECK!!

小桜舞子オフィシャルサイト
小桜舞子オフィシャルブログ
小桜舞子公式Twitter
小桜舞子Instagram

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