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【Colorful Interview】葵かを里 静御前の涙と思いを歌声に込めて〜新曲「吉野 千本桜」〜

“日本舞踊を舞いながら歌う艶歌歌手”葵かを里が、3月1日にリリースする新曲「吉野 千本桜」は、奈良県の桜の名所・吉野山を舞台に史実に基づいて描かれた、源義経と静御前、歴史に翻弄された二人の悲恋物語。葵が、情景が眼前に浮かんでくるような歌声で切なく、そして優雅な舞で表現している。

 

吉野山はまさに桜の世界。知れば知るほど奥深い場所です

前作「諏訪の御神渡り」は長野県が舞台でした。今作「吉野 千本桜」の舞台は奈良県です。

 はい。私にとって奈良県の曲は2曲目になります。10周年のときに「二月堂」という作品を出して、そのころに吉野山に後援会の皆さんと桜を見に行ったことがあるんです。燃え上がるような桜色に染まった吉野山を見て、”絶対、この場所を歌いたい”と思いました。なかなかご縁がなかったのですが、今回この作品をいただき、とても感慨深いです。

吉野山は全国的にも有名な桜の名所ですね。

 春は、一歩入るとまさに桜の世界。そこから見る景色が『一目千本』というスポットで、別名「一目十年」。一目見ると10年生き延びられると言われています。本当に、寿命が伸びちゃうくらいきれいです! 咲いていなくてもあの場所に行くと桜が見えるんです。桜を感じるというか…そういう場所です。

深い歴史もある場所だそうですが…。

 吉野山の桜の山は自然にできたわけではなく、修験道の人たちが一本一本植えていまの状態になっていること。そしていまでも桜守といって桜をメンテナンスする方がいて、何百年も後世に伝える桜の名所になっているんですね。この曲を歌うことになるまであまり歴史を知らなかったのですが、知れば知るほど奥が深い場所だなと思います。

MV撮影は源義経と静御前が数日暮らしたというゆかりの場所・吉水神社で行われ、美しい着物姿と舞いを披露している。「吉水神社自体も世界遺産になっていて、桜だけでなく1年中楽しめますからぜひたくさん行っていただきたいですね」(葵)

 

吉野山で散った恋。静御前の涙と思いを表現したい

そして、この曲の主人公は静御前。かの源義経に愛された女性で、踊りの名手でもあります。

 私は”舞いながら歌う”というコンセプトで10年以上歌い続けてきたので、その集大成として”静御前を題材にした歌を歌いたい”という思いがずっとあったんですね。その静御前と源義経の悲しい物語の舞台が、偶然にも吉野山。私の中にあった二つの思いをかけ合わせて作っていただいたので、こんなにうれしいことはありません。

葵さんは、静御前をどのような女性像を思い描きながら歌われているのでしょうか。

 そんなに弱くはない女性、つらいけれど強さというか覚悟を決めて悟っている女性ではないでしょうか。じつは、歌い方や編曲の部分で、”ここはどうしてもこうしたい”という私のこだわりをお願いしたところがあるんです。

 

言えぬ別れの 吉野山
女の涙か はらはらと
花びら散ります 千本桜
(「吉野 千本桜」歌詞より)

 

静御前の心情を歌うときに、「言えぬ別れの 吉野山」は大きくふくらませたロングトーンよりも、短く切って次の「女の涙か はらはらと」につなげたいということを作曲の影山先生にお願いしました。そして、「はらはらと」では2回同じ言葉が続くんですけれど、最初の「はら」は静御前の涙が落ちるようにため息だけで歌い、2回目の「はら」は桜の花びらが舞っているようなイメージで、静御前の涙と思いがそこに結集したような表現ができたらいいなと思いながら歌いました。

葵さんのこの作品への熱い思いを感じるエピソードですね。編曲でのこだわりについても教えてください。

 作曲の影山先生とはあうんの呼吸で、いつも私の思いを汲んでメロディーをつけていただきありがたいです。編曲では、桜といえば琴ですのでイントロに琴の音色を入れていただきました。それと、桜を一本一本植えられたという修験者の方の持ち物の中にほら貝があるんです。そのほら貝もポイントで入れてほしいということをお願いしました。随所にそんな感じでポイントを作っていただいているので、ぜひ多くの皆さんに聴いていただきたいですね。

レコーディングにて、編曲の竹内弘一先生、作詞の麻こよみ先生、作曲の影山時則先生と

 

この1枚でじっくりと奈良と桜を味わって

一方のカップリング曲「明日への虹」は、葵さんが作曲(茶野香名義)された作品ですね!

いつか止みます どしゃ降り雨も
見上げれば 大空に
明日へ望みの 虹が出る
(「明日への虹」歌詞より)

 はい! 3作目になります。いつもしっとりとした別れの歌が多いので、カップリングは元気の出る明るい歌を、というコンセプトで先生に書いていただいています。今回も素敵な詞をいただいたので、いままでの曲とはメロディーが重ならないように、あえてワルツのリズムを使って前向きに、それでいてちょっと力強さも感じるような曲にしてみました。人生の応援歌です。

さらに、今回はこれまでにリリースされた作品の中から「夢さくら」と「二月堂」の2曲も収録されています。葵さんの歌をたっぷり堪能できる1枚ですね。

  そうですね、「吉野 千本桜」は桜の歌であり奈良県が舞台なので「夢さくら」と「二月堂」を収めました。じっくりと、奈良と桜を味わっていただけたらうれしいですね。

歌の舞台となっている奈良県吉野町観光大使を拝命し、3月1日に吉野町役場にて委嘱式が行われました。MV撮影場所である世界遺産・吉水神社にて新曲の奉納歌唱も!

ありがとうございました。最後に、ファンや読者の皆さんへメッセージをお願いします。

 このたび、吉野町の観光大使にも任命していただきました。今年はコロナも少しずつ収束することを願いながら、大使の活動もできてお役に立てるとうれしいです。そして、いままでのように全国を回って皆様一人ひとりにこの曲を届けていきたい。この二人の歴史に翻弄された悲しい事実を皆さんにお伝えできるよう、静御前になりきって舞って、歌っていきます。

【PROFILE】葵かを里(あおいかをり) 愛知県出身。幼い頃より毎日のように演歌を聴いて育つ。2005年「夢みなと」で歌手デビュー。以来、数々の名曲を発表し2019年に歌手生活15周年を迎えた。特技は日舞(芙蓉流 名取“芙蓉かを里”)、華道(池坊)、茶道(表千家)。愛知県吉良町観光親善大使、石川県いしかわ観光特使、加賀友禅特使、西尾市シティプロモーション特命大使。2023年2月、奈良県吉野町観光大使を拝命。前作「諏訪の御神渡り」で訪れた諏訪大社をきっかけに御朱印集めデビュー。「ずっと続けています! これまで貴船神社、諏訪大社、八剣神社、そして今作では吉水神社。たまたまですが神社にゆかりのある曲ばかりでしたのでどんどん集まっています。これからずっと全国の神社を制覇しましょうか(笑)」

 

 

NEW RELEASE!!

2023年3月1日発売
葵かを里「吉野 千本桜」【タイプA】

「吉野 千本桜
作詞:麻こよみ 作曲:影山時則 編曲:竹内弘一
c/w「明日への虹」
作詞:麻こよみ 作曲:茶野香 編曲:岩田光司
c/w「夢さくら」
作詞:建石一 作曲:叶弦大 編曲:矢田部正
c/w「二月堂」
作詞:麻こよみ 作曲:影山時則 編曲:丸山雅仁
徳間ジャパンコミュニケーションズ TKCA-91490 1,500円(税込)

2023年3月1日発売
葵かを里「吉野 千本桜」【タイプB】

「吉野 千本桜
作詞:麻こよみ 作曲:影山時則 編曲:竹内弘一
c/w「明日への虹

作詞:麻こよみ 作曲:茶野香 編曲:岩田光司
(DVD)
「吉野 千本桜」MV&舞踊映像&字幕入りカラオケを収録

徳間ジャパンコミュニケーションズ TKCA-91491 1,500円(税込)

INFORMATION

CBCラジオ『葵かを里のがんばりん!』放送400回記念公開録音 & 新曲「吉野 千本桜」発売記念ライブ

日時;2023年3月12日(日)
会場:愛知・CBCホール(名古屋市中区栄1-2-8 CBC回会館内
時間:開場 12:00 / 開演 13:00 / 終演 15:00(予定)
料金:3,000円(全席指定)
問い合わせ:かを里倶楽部 090-2184-0680

CHECK!!

葵かを里オフィシャルサイト
葵かを里オフィシャルブログ

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