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【Colorful Interview】竹島宏が歌う、哀しい愛の物語 〜新曲「一枚の切符」〜

記念すべきデビュー20周年イヤーもいよいよ終盤に差しかかる竹島宏が、6月15日に新曲「一枚の切符」をリリースする。前作「プラハの橋」と同じくヨーロッパを舞台にしたロマンティックな今作は、引き続き作詞を山田ひろし氏、作曲を幸耕平氏、そして編曲は坂本昌之氏といったゴールデントリオが手がけている。昨年は『第63回輝く!日本レコード大賞』にて日本作曲家協会選奨を受賞。SNSを中心に話題となり幅広い世代から熱い眼差しが注がれた竹島。常にさらなる成長を目指しストイックに向き合い続ける“歌”に対する思いと、ファンへの尽きることのない感謝の気持ちを語ってくれた。

 

「この時代に”切符”というのが非常にいいと思います(笑)」

 

世の中が少しずつ明るさを取り戻してきましたが、竹島さんご自身は何か変化はありましたか?

竹島 とくに大きな実感はないですね。僕の場合、コロナ禍と言われる中でもソーシャルディスタンスでのライブをはじめ、配信ライブをやらせていただいたりTwitterやインスタグラムを始めたりもして、ファンの方との交流も保てていたので、いまになって急にギアが入るような感じではありません。じつは、7月24日に東京・恵比寿ガーデンホールでコンサートをすることが決まりました。この日はちょうど僕のデビュー記念日。大切な日にコンサートを開催するということで、気持ちが引き締まります。気づいたらデビュー21年目に入っていて、あっという間に8月の誕生日を迎えて…いつの間にか44歳になっているんだろうなって思います(笑)。

相変わらず“奇跡の40代”ですね。自然体でいつも素敵な竹島さんですが、ご自分のペースで生きる秘訣があるのでしょうか。

竹島 ぼーっとして生きているおかげで(笑)、多分世の中の流れや時間軸とは違うところで生きているのかもしれないですね。周りの方からくらべられることがあっても、さほど気になりません。もちろん、ヒット曲を出したいなどさまざまな目標を達成したいという思いもありますけれど、歩みとしてはそこまで無理した感じはなかったことが、マイペースで来ることができた理由なのかな。あとは、お客様に恵まれましたね。本当に皆さん優しくて、竹島宏の心を感じながら応援してくれる。僕の心の動きまで察知して、表には伝わりにくいことや、奥に秘めている思いなんかも理解してくださっていることが多いです。応援してくださるファンの皆さんのために、ずっと歌を聴いていただける状態にしておきたい。そのために、なるべく心も身体も健康でいられるようにこれからも気をつけていきたいなと思います。

さて、新曲「一枚の切符」のリリースおめでとうございます! 新曲については、いつごろから制作が始まったのですか?

竹島 “「プラハの橋」の次の作品を”という話は、じつは昨年から出ていました。作品の仕上がり具合やタイミングのことなどもあって、気がつけば6月に発売ということになっていました。曲調はまったく違いますが、「プラハの橋」と同じく幸耕平先生に全面的なプロデュースをしていただいています。“ヨーロッパ三部作みたいなイメージで、これ以降も作れたらいいんじゃないかと”いうことを視野に入れながら、制作に取りかかってくださいました。具体的な場所は書かれていませんが、ここだけの話(⁈)、作詞の山田ひろし先生はパリのマロニエ並木を思い浮かべて書いてくださったみたいです。「プラハの橋」の前の出来事という裏テーマもあったりします。楽しみにしていてください!

最初に聴いたときの第一印象を教えてください。

竹島 サビで始まる曲なので、まず“インパクトのあるかっこいい曲だな”と思いました。詞がドラマティックで、想像力をかき立てられる作品です。日本が舞台の曲と違うのは、地続きで国境を越えて行くこと。国が変われば、その土地が持つパワーや歴史や文化も変わる。そういう流れの中に二人でいたら、気持ちが変わってくるでしょうね。抱えている不安がふくらんでいったり、将来を考えたり…。それから“切符”というのが、僕は非常にいいと思います。最近は、スマホとかICカードが主流になってきているのに(笑)。

レコーディングはいかがでしたか?

竹島 今回もレコーディング前に幸先生に何度かレッスンをしていただいたので、レコーディング当日は思った以上にスムーズに終えることができました。先生も、”どうしよう、予定よりも早く終わっちゃった。時間があまっちゃったよ”とおっしゃっていました(笑)。はじまりのサビでインパクトをつけた後に、急にトーンダウンして語っていく、そしてまたサビという構成。メリハリ感をうまくコントロールしながら、歌詞を大切に表現していくということを意識しました。最初に「一枚の切符」がスムーズに歌えたので、続くカップリング2曲もその勢いで歌えたかなと思います。

 

「40代、50代、60代…その先。挑戦する気持ちを忘れず、歌手として成長していたい」

 

カップリング曲についてもぜひ聞かせてください! まず、Aタイプの「こころ花」はどんな曲ですか?

竹島 僕は毎日Twitterに花の写真と花言葉をあげているので、「こころ花」のテーマはそれとすごく重なるんですよね。どうして僕が花と花言葉を投稿するようになったかというと、コロナ禍でお会いできないファンの皆さんの気持ちが明るくなればと思ったからです。花のパワーでやすらぎや癒やしを感じられるように、そして花言葉も前向きになれるようなものをチョイスしています。「こころ花」は、僕からファンの皆さんへ向けての決意。これからも皆さんに対して、自分にできることを続けていきたいです。前作のカップリング曲の「君の明かり」も、僕とファンの皆さんの心の絆を描いたものだったのですが、今回はそこからさらに踏み込んだかたち。僕と皆さんが恋人みたいな感覚のシチュエーションにはなっていますけれど、もっと深くてすごく大きな優しい愛を歌っています。

Bタイプのカップリング曲「また会える」についてはいかがですか?

竹島 「また会える」は、メロディーだけ先にできていたんです。7月24日にライブをすることが決まったので、“そのときのエンディング曲にしていただくのはどうでしょうか”と提案してみたら、幸先生も“最後に歌う曲だったら、また会いましょうというかんじの曲かな”と言ってくださって。“それいいですね!”ということで、そういう歌詞を書いていただきました。アレンジも“派手なかんじのエンディング曲にしてください”とお願いしたら、オシャレで洋楽風のアレンジになりました。楽しさを皆さんと共有できる曲になったんじゃないかと思います。レコーディングでは歌詞を大切に、子どもっぽくならない表現を心がけました。

デビュー20周年記念イヤーももうすぐ終わりますね。21周年目に向けて、いまどんな気持ちでいらっしゃいますか?

竹島 20年の間にいろいろなことがありましたが、あらためて思うのは、”ひとりで歌っているんじゃない”ということですね。たくさんの方が関わってくださることによって僕は歌を歌えているんだなということを、日々実感しています。コロナ禍で、当たり前に歌うことができず、ネガティブな情報がいっぱい流れてくる。“自分の存在価値は何なのか“と考えて、正直に言うと“歌はもういいかな”と思っちゃうくらいのこともありました。どうやって生きていっていいかわからなくなって…。だけどファンの方からのお手紙やメールに「待ってるからね」と、ご高齢のおばあちゃんが「私も元気で宏くんに会いに行くために頑張るから。宏くんも身体に気をつけて頑張ってね」と書いてくださっているんですよね。やっぱり応援してくださる方がいるから“歌わなくちゃ”と思うし、“もっと上手くならなくちゃ”と頑張れるんだなって、感謝の気持ちでいっぱいです。

最後に、ファンの皆さんや「カラフル」読者にメッセージをお願いします。

竹島 最近よく思うのは、本当に先輩方がおっしゃるように、歌に正解はないしゴールもないということです。年齢によって表現方法も変わっていくし、その時にしか出せない味わいを追求していく面白さがあることを実感できるようになりました。40代、50代、60代、70代…その先。これからもずっと竹島宏の声を楽しんでいただきたいです。またこうして新しいシングルを皆さんにお届けできることは、“幸せ”のひと言につきます。デビューから「プラハの橋」まで、ずっと皆さんが応援してくださって、”竹島宏”という歌手の命をつないできてくださった。皆さんからいただいた歌の命をこれからもつなげていけるよう、「一枚の切符」で頑張っていきたいと思います。どうぞ応援よろしくお願いします!

 

【PROFILE】竹島宏(たけしまひろし) 1978年8月28日、福井県福井市出身。歌手になることを目指し、明治大学経営学部入学とともに上京。2002年に「いいもんだ いいもんだ」でデビュー。2017年に発売されたデビュー15周年記念作品の「月枕」は自身初の”ゴールドディスク”に認定。2018年発売の「恋町カウンター」は“踊らされちゃう歌謡曲”として注目を集め話題に。2019年「夢の振り子」がNHK BS時代劇『大富豪同心』主題歌として抜擢。2021年に放送された『大富豪同心2』でも「向かい風 純情」が主題歌に起用され、二作続けての抜擢となった。昨年は1月に初のコンセプトアルバム『Stories』、6月にはNHK BS時代劇『大富豪同心2』主題歌「向かい風 純情」、8月にはデビュー20周年記念曲「プラハの橋」を発表。さらに『第63回 輝く!日本レコード大賞』では日本作曲家協会選奨を受賞し、飛躍の年となった。デビュー前(2000年~)から司会を務めるレギュラー番組『竹島宏の歌MAX』は2021年9月で1100回を超える長寿番組として現在も放送中。

(取材・文/夏見幸恵)

NEW RELEASE!!

2022年6月15日発売
竹島宏「一枚の切符
(Aタイプ)

「一枚の切符
作詞:山田ひろし  作曲:幸耕平  編曲:坂本昌之
c/w「こころ花」
作詞:山田ひろし  作曲:幸耕平  編曲:坂本昌之
テイチクエンタテインメント TECA-22026 1,350円(税込)

2022年6月15日発売
竹島宏「一枚の切符
(Bタイプ)

「一枚の切符
作詞:山田ひろし 作曲:幸耕平  編曲:坂本昌之
c/w「また会える」
作詞:山田ひろし 作曲:幸耕平  編曲:坂本昌之
テイチクエンタテインメント TECA-22027 1,350円(税込)

 

CHECK!!

竹島 宏コンサート Birth ~キセキ~

日程:2022年7月24日(日)
会場:恵比寿ガーデンホール
時間:【1回目】open 13:30 / start 14:00 【2回目】open 17:00 / start 17:30
チケットお問い合わせ:イープラス:https://eplus.jp/sf/detail/3624790001-P0030001P021001?P1=1221
※イープラスでは指定席ひろネットシートのみ取り扱い
株式会社オフィスK 03-6416-8867(平日 10:00~18:00)

竹島宏オフィシャルサイト
竹島宏オフィシャルブログ
竹島宏スタッフ公式Twitter
竹島宏Instagram
公式YouTubeチャンネル「竹島宏.TV!」


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