【Colorful Interview】中澤卓也 新たな一歩〜 新曲「陽はまた昇る」に託した思い〜
大胆さと繊細さを兼ね備えた歌声で聴く者を魅了するアーティスト・中澤卓也。2017年にデビューした当時から、抜群の歌唱力と落ち着いた雰囲気で演歌・歌謡界の新星として注目を集め、瞬く間に若手歌手の筆頭に躍り出た。しかし昨年、プライベートな問題でのトラブルが発覚。中澤はもう一度自らを見つめ直し、新たな志で9月28日に新曲「陽はまた昇る」をリリース。再出発を切った。自ら作詞作曲に携わることで、改めて「これまでの自分と、これからの自分について、そしてどんな状況であってもステージに立つ力をくれたファンへの感謝に気づくことができた」と話す。新曲に込めた思いや制作秘話、そしてこれからの”中澤卓也”について。本音を聞いた。
これからはもう少し自分に正直に生きていきたい
今年はデビュー5周年、そして10月3日には27歳のお誕生日を迎えられました。バースデーコンサートでは、26歳は「いろいろあった」と話されていましたが、中澤さんのいまの率直な心境を聞かせてください。
中澤 昨年、ファンの皆さんはもちろん、関係者の皆さん、そしていろいろな方々にご迷惑をおかけしお騒がせしましたことは、本当に申し訳なく思っています。僕は学生のころからそうなんですが、どちらかというと”人がよければいい”という気持ちで、人が喜んでくれればそれが一番いいと思って生きてきた部分がありました。
▶︎祝・27歳! 中澤卓也がバースデーコンサートを開催。「皆さんと一緒にゼロから積み上げていきたい」
今年に入って一番最初のステージは、1月の日本橋での2デイズでした。やはり不安はありましたか。
中澤 ありました。ですが、僕はこれまでずっと、来てくださった人に対して最大限満足していただける
渦中にあったときでも、歌や音楽に対する信念は持ち続けられていたんですね。
中澤 そうですね……。でも正直を言えば、歌をやめようとも思いました。
デビューからの5年間、中澤さんが歌や歌手活動において頑張ってきた姿をずっと見てきてくれたファンの皆さん。その存在は、すごい力になりますね。
中澤 はい。5年間やってきて、僕自身いろいろなものを見ていろいろな引き出しもできました。だけど、歌手としてやっているのであれば、やっぱり「歌」でどれだけお客様を感動させられるか、だと思うんです。失ったものもありますが、いまの環境はこれからの歌手・中澤卓也にとってある意味本当に必要なものだけを残したような感覚があって。まだまだ歌手としても人間としても足りないところばかりですが、とにかく応援してくれる皆さんの思いに報いれるように成長し続けたいです。
今日がどんなにどん底でも、明日また新しい朝が来て、何か変わっているかもしれない
最近はコンサートの中で、ギターだけでなくドラムやさまざまな楽器にも挑戦されていますね。
中澤 いまの環境になって音楽に対する捉え方や向き合い方も変わり、楽器を学びたい欲がすごく強くなってきたんです。これまではやりたいなと思っても正直なかなか時間もありませんでした。いまは少し余裕ができてきて、自分の向かいたいところに向き合えるしインプットの時間もあるし、すごくいいバランスで過ごせるようになりました。ギターもずっと独学でやっていたんですけど、いまは習い始めました。少しずつですが進歩しているかなと思います(笑)。
同じミュージシャンで影響を受けている方はいらっしゃるんですか。
中澤 最近すごくハマっているのは斉藤和義さんです。シンガーソングライターとして活躍されていますが、
そして、9月に発売された新曲「陽はまた昇る」では、作詞にも挑戦されていますね。
中澤 はい。まず「演歌・歌謡曲好きの人たちも聴けるポップス」というのが大前提の条件としてあって、その中でいままでの僕の楽曲とも違う感じで、聴いたら自然と足が前に出て進んでいけるよ
テーマはあらかじめ決まっていたんですか?
中澤 前向きなメッセージを届けたいという思いはありましたけど、自分が置かれていた状況もあったので最初はこういうテーマで書こうとは思ってはいませんでした。
向かい風がさらう 砂埃に咽せた
誰の声に触れて 歩むべきかな
(「陽はまた昇る」歌詞より)
自分のした経験や味わったものをテーマにしたらいろいろな言葉が出てくるんだろうなと思いつつも、うまいことそれを誰しもが聴いて納得するような詞に展開できない時期が続きました。だけど一行目のこの言葉が出てきたことがきっかけになって、”このテーマで書いたらいいんじゃないか”と……。そうしたらどんどん言葉が出てきました。毎日当たり前のように太陽は昇ってきますが、知らないうちにその光に助けられていたり背中を押されていたりすることって気づいていないだけでけっこうあるんじゃないだろうか。今日がどんなにどん底でも、明日また新しい朝が来て、何か変わっているかもしれない。そういう希望を持って皆さんと一緒に歩んでいけたらという思いをこの曲に込めました。
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