【ライブレポート】東京力車、新体制で涙と笑顔の再出発。「ワンマンショー 〜仲間へ感謝を込めて〜」
10月5日、東京・浅草のAsakusa Gold Soundsで「東京力車ワンマンショー〜仲間へ感謝を込めて〜」が行われた。この日は、約2カ月ぶりに声帯結節の治療のため活動を休止していたリーダーの石橋拓也が復帰。ファン(仲間)の前に元気な姿を見せたのと同時に、今月1日に、5年半東京力車として活躍してきたメンバーのひとりである渡邉善央が脱退して初めてのワンマンライブとなった。ホームグラウンドとも言えるこの場所で、東京力車は涙と笑顔で再出発を誓った。
突然の引退発表だったため、渡邉の身を心配する声やさまざまな憶測が飛び交う中での開催となったが、石橋をはじめ田井裕一、白上一成は会場や配信で見守るファン(仲間)に向けて、まさに全身全霊の歌声とパフォーマンスを披露。最初から最後まで、3人からの仲間への感謝、友である渡邉への素直な思いと愛、そして東京力車としての強い覚悟を感じたステージだった。
「ばっしーおかえりなさい!」石橋の復帰に仲間が歓喜
暗闇の中、田井、白上、リーダーの石橋が定位置につく。代表曲の「俥気」から男の友情を歌う「友よ〜夢の旅人〜」と歌い終えると、ふだんと変わらない彼ららしいMCで幕を開けた。
「約2カ月ぶりの復帰となりました。リーダーのばっしーです! いろいろな方にご迷惑をおかけしまして、たくさんメッセージをいただき、本当に支えていただきました。改めてありがとうございました。今回、自分をもっとコントロールできるように学びました。ひとつ大人の階段をのぼったかなと思います(笑)」(石橋)
「ばっしー、おかえりなさい!」
大きな祝福の拍手に包まれる中、ムードメーカーの石橋が少し張り詰めている会場の雰囲気を和ませたのもつかの間、そこから「前略、道の上より」「天下御免の伊達男」「ニビイロトーキョー 〜チャンチキおけさ〜」と、東京力車の魅力を凝縮したようなエネルギッシュでアクロバティックな楽曲が続き、一気に会場中のボルテージが上がった。その熱気に負けじと、3人の歌声も勢いを増していく。
しかしここでムードが一転。次に披露されたのは、彼らと同じ浅草で下積み時代を過ごした若き日のビートたけしが自身のエピソードを描いた「浅草キッド」、海援隊の「贈る言葉」といった昭和の名曲のカバー。そこに込められた彼らからのメッセージを感じながら、観客は静かに最後まで聴き入った。
ずっと考えて、僕たちが出した答え
余韻を残したままMCへ。石橋はまっすぐに前を見つめ、耳を傾けるすべての人へありのままの言葉で語りかけた。
「今月1日に発表がありましたが、メンバーの渡邉善央が脱退ということになりました。SNSで誰しもが意見を発信できる時代。いろいろな意見が飛び交っていました。まず、公式のホームページで発表された善央の手紙。あれは、紛れもなく善央の言葉です。善央の字です。活動を続けている中で、少しずつ”自分はこの仕事は向いていないんじゃないか、やりたいこととちょっと違うな”という思いがあったみたいです。みんなで話しをしたときに初めて聞きました。僕らは善央がそういう気持ちを抱えていたことをわからなかった。あいつはメンバーの中でも一番責任感が強いから、どこにも吐け口がなかったんだと思います。それはリーダーとして僕もすごく反省しているし、あいつには悪いことをしたと思っています。善央が仲間(ファン)に対して自分の本心ではないものを見せていく中で、皆さんの前に立っていくことがつらくなってしまった。でもいきなり脱退してしまったら、これまで応援してくれていた仲間の気持ちはどこにいくんだと…。それはあいつもわかっていたと思います。なぜなら、あいつも仲間のことを好きだったから。東京力車、善央、そして応援してくれている仲間の皆さんにとって、何が一番幸せなことか。ずっと考えて、これが僕たちが出した答えです。善央の言葉には、ひとつもうそはありません。善央はもう前を向いて、ほんの少しだけどしっかりと新しい道を歩き始めています。そして、僕たちはそんな善央を応援しています。東京力車はこれからも”気持ち”で、みんなが幸せになれるように変わらずに歌っていきます。人力車を引き続けます。笑顔を届け続けていきます。僕たちから言えることはこれだけです。3人でさらに頑張っていくので、応援のほどよろしくお願いいたします」
「雨のち晴れ」「東京」「僕という存在の記録」と、これまで以上に心を揺さぶる歌声を響かせる中、石橋が叫びにも近い言葉で問いかけると、会場いっぱいのペンライトが鮮やかに揺れた。
カタチは変わろうとも、東京力車は変わらない
ここまで10曲も全力で走ってきたのに、”ピークはこれから”と言わんばかりの熱量で3人は歌い続けた。「RUN」「絆〜仲間へ〜」そして「ARIGATOU」と、歌詞の言葉一つひとつを噛みしめるように。祈りと感謝と希望を込めた歌声に迷いはなかった。
ラストナンバーは、令和のお祭りソングとしてリリース以来話題を集める最新曲「Sole!〜おまんた囃子〜」。フォーメーションやダンス、アクロバットのアレンジも生まれ変わり、新たな東京力車の歴史が始動したのを感じた瞬間となった。
これまでもたくさんの試練に直面し、乗り越えてきた東京力車。不器用ながらも正直に向き合う彼らの姿は、どんなときも観る人たちの心を熱くしてきた。
「善央は辞めちゃったけど、胸を張って誇らしく新しい道に行ってほしいなと思いますし、僕ら3人も”やっぱり東京力車ってすげーな、かっこいいな”って思ってもらえるように前を向いて進んでいきます。これからもとにかく精いっぱい頑張っていきますので引き続きよろしくお願いいたします!」(白上)
「ばっしーの復帰まではかずと二人で一生懸命ステージに立ちました。その気持ちにうそはありません。そしてこれからも、応援していただける仲間の皆さんのために全力でやりたいと思います。1日1日を、僕自身の人生でもありますから大切にして生きていこうと思います。この僕の信念をまた人力車でもライブでも来てくれた方に何倍にもして返せるように、がむしゃらに頑張っていきますので東京力車をよろしくお願いします」(田井)
「人生たった一回ですよ! 人生なんて、全部自分で選べるから。精いっぱい生きていきましょう。また仲間の皆さんと最高の笑顔でお会いできることを楽しみにしています!」(石橋)
どんな経験もすべて未来の糧にして、東京力車はこれからも笑顔の輪を広げるため全力で走っていく。カタチは変わろうとも、それはこれからもずっと変わることはないだろう。
◾️セットリスト
M1 俥気
M2 友よ〜夢の旅人〜
M3 前略、道の上より
M4 天下御免の伊達男
M5 ニビイロトーキョー 〜チャンチキおけさ〜
M6 浅草キッド
M7 贈る言葉
M8 雨のち晴れ
M9 東京
M10 僕という存在の記録
M11 RUN
M12 絆〜仲間へ〜
M13 ARIGATOU
M14 Sole!〜おまんた囃子〜
NEW RELEASE!!
2022年7月20日発売
東京力車「Sole!~おまんた囃子~」
<通常盤A>
「Sole!~おまんた囃子~」
作詞・作曲:三波春夫・前山田健一 編曲:板垣祐介
c/w「友よ~夢の旅人~」
作詞:宮下康仁 作曲:桧原さとし 編曲:周防泰臣
テイチクエンタテインメント TECA-22033 1,350円(税込)
<通常盤B>
「Sole!~おまんた囃子~」
作詞・作曲:三波春夫・前山田健一 編曲:板垣祐介
c/w「僕という存在の記録」
作詞・作曲・編曲:Yuki.H
テイチクエンタテインメント TECA-22034 1,350円(税込)
<特別限定盤>
「Sole!~おまんた囃子~」
作詞・作曲:三波春夫・前山田健一 編曲:板垣祐介
※特別限定盤には表題曲のMVとスペシャル映像『Sole!ゆけ人力車』がご覧いただけるエムカードが封入(当たり機能当選者にはさらに特典映像も)
テイチクエンタテインメント TECA-22035 1,350円(税込)
CHECK!!
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