• HOME
  • Interview
  • 【Colorful Interview】MIKAGE PROJECT 〜新曲「神長老林節」に民謡への愛とリスペクトを込めて〜

【Colorful Interview】MIKAGE PROJECT 〜新曲「神長老林節」に民謡への愛とリスペクトを込めて〜

民謡を温め直し、さらに新しい民謡を生み出していくのがMIKAGE PROJECT

新曲「神長老林節」のリリース日である2月18日、東京・青山の「月見ル君想フ」にて発売記念ライブを開催した。「神長老林節」をはじめ、MIKAGE PROJECTが再生させてきた「筑子節」や「船道」などの作品の数々や、今年は各地で祭りが行われるようにと願いを込めて「花笠音頭」「相馬盆唄」など全12曲を披露した。神秘的な空間の中奏でられる彼らの情感豊かな音色が、観客を崇高な世界へ誘った。さらに、3月31日には東京・浅草でストリーミングライブを開催予定。詳細は、MIKAGE PROJECTオフィシャルサイトまで。

皆さんは幼い頃から民謡やそれぞれの楽器に親しまれてこられたと思います。MIKAGE PROJECTのアレンジにはロックやジャズなどさまざまな音楽を感じますが、そういうのはどこからインスパイアされるのでしょうか?

本間 僕らはみんな音楽が好きなので、それぞれ好きなジャンルもバラバラに聴きまくっているんですよね。そしてそういう素晴らしい音楽やアーティストを見ていると、自分が持っている楽器でそれを再現したという思いが出てきます。公基くんが尺八でサックスみたいなプレイができるのもいろいろな音楽を聴いてきたからというのもあると思いますし、祥くんに関しては、最近フラメンコの世界観に影響を受けたと。

【PROFILE】本間貴士(ほんまたかし) 群⾺県太⽥市出⾝。⼆⼗五絃箏・⼗七絃箏を担当。3歳より箏を始める。Sound Horizonのメンバーとしても活躍中。“⽇本”と云う歴史と精神を⾃⾝の根底に持ち⾳楽として伝える活動を理念としている。

浅野 そうですね。フラメンコの弾き方は普段の三味線の弾き方とは全然違うんですけれど、それがまた他のジャンルを演奏するときに出てきたりもするんですよね。それと、これまでいろいろなジャンルのアーティストの皆さんと共演させていただくこともありましたので、その経験で得たものをMIKAGE PROJECTにこれからどんどん出していけたらと思っています。

【PROFILE】浅野祥(あさのしょう) 宮城県仙台市出⾝。津軽三味線・唄を担当。5歳で津軽三味線を始め、2004年〜2006年津軽三味線全国⼤会3年連続優勝を果たして殿堂⼊り。ジャンルに囚われず、幅広い世代に三味線の魅⼒を伝えるべく、津軽三味線の可能性を追い求める孤⾼の若き津軽三味線奏者。

また皆さんはそれぞれに他にもユニット活動をされていますが、その中でとくにMIKAGE PROJECTにおいてはどういう思いで活動されていますか。

浅野 素の民謡というとリスナーは限られるんですよね。だからもっと一般大衆に向けて、サブスクで電車の中で気軽に聴いていただけるような民謡に聴きやすく再編成していく、民謡を温め直してさらに新しい民謡を生み出していくのがMIKAGE PRPJECTだと思っています。

佐藤 僕は自分の故郷の曲を1曲でも知ってほしいなと思っているんですね。子どもたちはまだ民謡を知らない子が多いですけれども、それがある意味僕はチャンスだなと。何も知らなければ、初めて民謡を聴いた人にとってはMIKAGE PROJECTの民謡が初めて触れる民謡になる。僕たちの民謡を聴いて、「ああ、民謡ってかっこいいんだな」というのが第一印象になるわけです。だからひとりでも多くの子どもたちや皆さんの初めて触れるときの音楽、民謡がMIKAGE PROJECTであってほしいなと思っています。それが47都道府県全部でできると思うと、ワクワクしますね!

【PROFILE】佐藤公基(さとうこうき) 東京都根岸出⾝。尺⼋・笛・お囃⼦・鳴り物などを担当。⺠謡⼀家に⽣まれ、幼少より舞台活動を始める。藤あや⼦の専属尺⼋を務め、和楽器パフォーマンス集団「桜men」としても活躍中。和・洋ジャンル問わず国内外で活動している。

未来に伝え続けていくために、まだまだMIKAGE PROJECTさんで再生させていってほしい民謡がたくさんありますね。2020年12月にプロジェクトが立ち上がって……。

本間 まだ富山と山形と福島。まだ三県しか発表してないから、なるべく早く消化していかないと何歳までやることになるのか……(笑)。

浅野 先は長いね。

佐藤 曲だけではなく映像作品としても最低47個は発表したいですね。できれば現地に行って現地の料理を食べて、民謡の知識も深めていきたいなと、ちょっと会社は大変だと思うんですけど(笑)。

コロナ禍で、今は行きたいところに行けないし、旅行もなかなかできない状況でもあるじゃないですか。だから皆さんの歌や音楽で、旅してもらうというか。

佐藤 そうですね。各地の名所を歌っているものだったり、地元の料理を歌詞に入れているものだったりたくさんあるので、民謡でその土地についての勉強もできるというメリットもあると思うんです。だから、歌詞も皆さんにぜひよく見ていただきたいですね。

方言とかも。

本間 はい。47都道府県のお故郷(くに)言葉も入れていきたいなと思います。

ありがとうございました! 最後に、今後の意気込みや読者へのメッセージをお願いできますでしょうか。

浅野 今はマスクをされているのでわからないところもあるんですけれど、以前は僕らと一緒に歌ってくださる方や踊り出す方もいらっしゃったんですよね。理想はマスクもなしで、とにかく皆さんの目の前で楽しんでいただけるライブができたらいいなと思います。

本間 コロナ禍になって人前でやる機会というのがとても少なくなってしまったので、皆さんにリアルで観て、聴いていただくという時間が自分たちにとってもすごく大切なんだなと改めて感じました。僕はMIKAGE PROJECTでやりたいことがたくさんあるので、どんどん挑戦していきたいですね。

佐藤 いろいろなご縁を大切に紡いできた結果、このMIKAGE PROJECTの「神⻑⽼林節」という曲とMVが完成しました。僕たちの民謡に対する愛とリスペクトを込めたものがこんなに素晴らしいかたちになり、率直にうれしいです。福島民謡に対する僕たちのこだわりもよく聴いたらわかる人にはわかるところがたくさんありますので、細かいところまでぜひじっくりと聴いていただけたらと思います。被災された地域では、まだまだ震災の影響で元の生活に戻ることができていない方々もいらっしゃることと思います。「神⻑⽼林節」は僕たちの祈りの思いも込めている作品です。皆さんが少しでもMIKAGE PROJECTの音楽を聴いて、元気になっていただけたらこんなにうれしいことはありません。

【PROFILE】MIKAGE PROJECT(ミカゲプロジェクト) 尺八・お囃子・鳴り物:佐藤公基(右)津軽三味線・唄:浅野祥(中央) 25絃箏:本間貴士(左) 。想いを一つに、和楽器の可能性を追求しながら活動してきた実力派3名が集結し、日本各地の民謡を現代の感覚で作編曲。次世代へと繋げる民謡再編成プロジェクト。MIKAGE(御影)とは、神仏の霊魂や魂という意味がある。 日本のみならず世界の民族音楽を通じて、先人の方々が残してきた音霊を感じ、後世に残す。 数多ある民謡を改めて見つめ直す。 時は流れても民の理は変わらない。 古きを知り新しきを知る、音故知新。 唯一無二の新しい民族音楽の旅が、今ここから始まる。

 

NEW RELEASE!!

2022年2月18日発売
MIKAGE PROJECT「神⻑⽼林節」

「神⻑⽼林節
作詞・作曲:福島県民謡 アレンジ:MIKAGE PROJECT
「神長老林節」配信ページ(各社)
https://linkco.re/Rm3qYyX9

▲2022年初のライブ映像を公開!MIKAGE PROJECT 序02〜神長老林節リリース記念ライブ〜

 

CHECK!!

筑子節MVリリース1周年記念 STREAMING LIVE

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。