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【Colorful Interview】男石宜隆「何回聴いても心に響く歌を歌いたい」ドラマティック歌謡の旗手が歌い上げる女心〜新曲「六(む)つの花」〜

雪の結晶が6枚の花びらのように見えることから、雪は“六つの花(むつのはな)”とも呼ばれている。男石宜隆の待望の新曲「六(む)つの花」は、音もなく降り積もる雪と儚く消えてゆく恋を切なく歌い上げたドラマティック歌謡だ。
前作「那智の恋滝」に続き、作詞を円香乃氏、作曲を岡千秋氏が担当。そして高い歌唱力と表現力を持つ男石が、作品に命を吹き込んだ。

 

“そっと伸ばした 指が泣く”。このフレーズがすべてを物語っている

毎日暑い日が続いていますが、男石さんは腕がブロンズ色ですね! 何かスポーツをされているのですか?

男石 日焼けしているのは…ゴルフのしすぎです(笑)。僕はゴルフが大好きで、誘われるとつい…。この夏の暑さも、ゴルフなら耐えられるんですよ。汗だくになったあと、水のシャワーを浴びるのが最高ですね。ゴルフのときは、目覚まし時計の1時間前には目が覚めます。うれしくて、張り切っちゃって(笑)。

そんな男石さんですが、8月23日発売の「六つの花」は冬の歌。歌詞の“そっと伸ばした 指が泣く”というところがお好きだとブログに書いてありましたが、どうしてですか?

男石 この詞をいただいたとき、ここが真っ先に好きになりました。このフレーズが、すべてを物語っていると思ったんですよね。好きな男性を追いかけていきたいけど、追いかけていけない。それなら、自分が雪の結晶になってでもついて行きたい。その想いがこの曲のテーマですが、それを“そっと伸ばした 指が泣く”と表すなんて、普通の人では思い浮かびませんよね。作詞した円香乃先生に “僕はここが一番好きです”と伝えたら、“あなたはエライ”と言われました。ここを歌うときは、絶対に指をそっと伸ばそう! あ、いま思いつきました(笑)。

生木を裂くようなつらい別れを受け入れる主人公の切ない気持ちに、すんなりと入り込めましたか?

男石 はい。僕はどちらかというと、女性の気持ちを歌う曲のほうが好き。男唄が苦手なわけではありませんが、僕にはあまり合わないようです。この作品がテイチクでの10作品目、全部でオリジナルは20曲ありますが、その中に男唄は1曲しかない。円先生が僕の歌声を聴いたときに、“男石には情熱的な気持ち、情念の歌を作って歌わせたい”と言ってくれまして。そこからスタートしたスタイルが前々々作の「閨(ねや)の月影」。次の「竹の花」、そして前作の「那智の恋滝」に繋がってきています。

前作「竹の花」は二胡の音色でしたが、新曲では津軽三味線が印象的に使われていますね。

男石 僕はドラマティック歌謡に“和”のテイストを入れることを大事にしていて、これまでも必ず和楽器を入れていただいています。今回は、“どうしても津軽三味線を入れてほしい”とお願いしました。ただ、いかにも津軽三味線らしい曲にはしたくなかったので、あくまでもバンドの楽器のひとつとして使ってほしいと。そうしたら伊戸のりお先生は、津軽三味線を曲のあたまにポンと入れて、インパクトのある編曲をしてくださった。イントロは演歌っぽいのに、でも歌うと歌謡曲という感じに仕上がりました。

▲「竹の花」(2020年)MV

素晴らしいアレンジに、師匠の愛を感じますね。歌うときは、どんなことに気をつけていらっしゃいますか?

男石 素晴らしいオケを作っていただいたので、それに負けないような歌い方をしたいと思っています。作曲してくださった岡千秋先生が、“声に響きを持つように歌え”と必ず言うんですよね。“響き”とはどんなものなのか、歌手でも難しいところがあります。高音でも聴いていて高く感じさせない、切なさが出るような質感の声で、何回聴いても心に響く歌を歌いたいですね。ラジオで新曲が流れたときに、“すごくいい歌だけど、これは誰?”ではダメだと思うんです。パッと聴いて“この歌は男石くんだね”と思ってもらえるオリジナリティーをもっと作っていきたい。まだまだ追求の途中です。

 

こだわりポイントは“あなた”。自分のカラーで情熱的に歌ってみてください

レコーディングは時間がかかりましたか?

男石 それが、あっさりと終わりました。レコーディングに入る2週間くらい前にオケ録りがあって、そのとき岡先生からどう歌えばいいか教えていただきます。そこでだいたいのイメージをつけて、何パターンか歌い方を作ってレコーディングに臨むので、その場で何か言われてもすぐに対処できるんです。僕はもともと、ONTA歌手(※)出身。カラオケがレーザーディスクだった時代から、テイチクのONTA歌手を14年ほどやっていたので、レコーディング中に歌を修正することには慣れています。ONTA歌手は、音源をもらってから早ければ3日でレコーディングでしたから。しっかり聴いて、メロディーをきっちり覚えて、限られた時間内に歌い終えるというのは得意な方ですね。 (※カラオケのガイドボーカル)

白い白い白い雪が 格子窓に落ちる
生木裂くよな 別れをあなた
(「六つの花」歌詞より)


“白い白い白い…”のところは輪唱のようにご自分の声を追いかけるような感じですが、難しくなかったでしょうか。

男石 そこも、僕の好きなところですね(笑)。それよりも、“シンシンシンシン”と、“ハラハラハラハラ”のところが難しかったです。オケ録りのときに、”味気ない歌い方をするな!”と岡先生に指摘していただき、ここのほうが悩みました。テンポが速いので、ちょっと強弱を入れられるように、限界ギリギリまでスローに歌ったら、レコーディング当日にOKが出ました。ここはこの曲の一番のポイント。そして、もうひとつのこだわりポイントは“あなた”です。ここは一番、高音で張っていくところなので、歌われるときはいろいろなカラーの“あなた”を、情熱的に訴えかけるように歌ってみてくださいね。

 

六つの思いを大切に、これまで以上に頑張りたい

カップリングの「追憶の街」は昭和っぽくて、これまでの男石さんにはない雰囲気の曲ですね。

男石 昭和の歌謡曲をイメージして書いていただきました。「六つの花」が力強く情熱的な歌なので、カップリングは少し軽めで、いままでの僕が歌っていないような曲がいいなと希望を出して。最初は“僕に合うのかな。違うんじゃないかな”と、とまどいました。出だしの部分は、完全に切って歌っているんですけど、これで雰囲気が出せるのかなと思ったり。でも出来上がった曲を聴いてみると、意外といいのかなとも思っています。お客様がこの曲を聴いてどういう反応をされるかが、すごく楽しみですね。

「六つの花」と同時に、アルバム『男石宜隆THE BEST』も発売されます。

男石 はい。このミニアルバムにはカバーも2曲入っています。大谷明裕先生作曲の「願・一条もどり橋」と、森進一さんの「北の蛍」。直近のオリジナル3曲も入った10曲入りのミニアルバムです。じつは、収録されている「コースター」という新曲は、師匠の伊戸のりお先生に作曲していただきました。これまでは編曲だけだった伊戸先生に、どうしても作曲もお願いしたかったんです。ノリのいい、ジャズのテイストを効かせた曲を書いていただきました。

ミニアルバムといいながら、オリジナルもカバーも新曲も入った盛りだくさんなアルバムですね! それでは、最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

男石 新曲は、「六つの花」というタイトルをいただいているので、自分の中で六つの思いを描きながら歌っていきたいと思っています。僕の六つの思いは、師匠の伊戸のりお先生、円香乃先生、事務所の社長、ファンの皆様、作曲してくださった岡千秋先生、そして僕の母へ。この六つの思いを大切にしながら、これまで以上に一生懸命頑張っていきたい。皆さんも大切な六つを思い浮かべながら、僕の「六つの花」をたくさん歌ってくださいね!

 

【PROFILE】男石宜隆(おいしのぶたか) 6月23日、兵庫県神戸市出身。調理師、歌謡講師などを経て、2012年「貴船川恋歌」でテイチク(Tシリーズ)より歌手デビュー。編曲家の伊戸のりお氏に師事し、自身が作詞作曲した楽曲を三作発表した後、2016年「大阪泣かせ雨」でメジャーデビューを果たす。「大阪ひとり酒」「大阪みれん花」の“大阪シリーズ三部作”、岡千秋氏作曲の「閨(ねや)の月影」「竹の花」「那智の恋滝」とカラオケ通に好まれるドラマティック歌謡を歌い続けている。趣味は釣りとゴルフ。今年の夏もこんがりと日に焼けたナイスガイ。

 

NEW RELEASE!!

2023年8月23日発売
男石宜隆「六(む)つの花」

「六(む)つの花」
作詞:円香乃 作曲:岡千秋 編曲:伊戸のりお
c/w「追憶の街」
作詞:円香乃 作曲:岡千秋 編曲:伊戸のりお
テイチクエンタテインメント TECA-23060 1,400円(税込)

 

2023年8月23日発売
男石宜隆『THE BEST』

【収録曲】
M1 コースター
M2 那智の恋滝
M3 竹の花
M4 閨の月影
M5 北の螢
M6 願・一条戻り橋
テイチクエンタテインメント TECE-3711 2,500円(税込)

 

CHECK!!

男石宜隆テイチクオフィシャルサイト
男石宜隆オフィシャルブログ
男石宜隆公式Twitter

 

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