【Colorful Interview】岩本公水　新曲「春蝉／朱鷺色の夢」〜個性の光る二曲を色鮮やかな歌声に乗せて〜

2023.07.10Interview

岩本公水が7月5日に両A面シングル「春蝉／朱鷺色の夢」をリリースした。新しい作品の開発と著作家の育成を目的として設けられた、日本音楽著作家連合『令和4年度第37回・藤田まさと記念新作歌謡コンクール』に応募された数多くの作品から、最優秀賞に輝いた2曲を収録。感性豊かな楽曲が、岩本の色鮮やかな歌声に乗り大空に羽ばたいた。

「春蝉」は得意分野の曲！「ノリノリのレコーディングでした」

今回の新曲は、日本音楽著作家連合『新作歌謡コンクール』の最優秀作品に選ばれた2曲ですが、まず「春蝉」はどのような作品でしょうか。

岩本　『なくな、なくな』そして『なけよ、なけよ』と、男性の未練や叶わぬ思いをまっすぐに表現した歌です。初めて聴いた時は、悲しい歌や感情表現の濃い歌が大好きなので、”好きな世界が来た♡”と思いました（笑）。

岩本さんの楽曲ではめずらしい男唄ということで、とても力強い歌唱が印象的でした。

岩本　詞を拝見したとき、”男性はこんなに泣くの？”と思いました（笑）。でも、セミの短い命だからこそ、熱く燃え尽きる思いがこの歌にはあるんだな、とさまざまな視点で歌詞を理解すると、詞を書いてくださった先生の心に少し触れられたようで、歌手としてうれしくなりました。

この曲を歌われるときに意識されたことなどはありますか？

岩本　私自身は、男唄だからといって男っぽく歌うことはとくに意識しませんでした。でもディレクターさんから、”もっと男性の歌い方みたいな力強い部分がほしいから『オレの〜』という歌詞はもっと男性っぽく表現してほしい”などの注文がありました。そして、『なくな』や『なけよ』はとことん泣く。レコーディングは、音符に忠実にとサラッと表現することが多かったのですが、けっこうオーバーに表現する部分も多くて濃い歌い方が好きな私にはノリノリのレコーディングでした。私は、じつは力強い歌よりこのような深みのある、落ち着きのある、重い世界観の歌が大好き。得意分野だと思っているので（笑）、レコーディングも楽しくて一時間もかからないくらいあっという間でした。

前列左から岩本、「春蝉」の作曲家・八角さとし氏、後列は左から、作詞家・高橋直人氏（日本音楽著作家連合事務局長）・作詞家・さいとう大三氏（日本音楽著作家連合副理事長）、キングレコード岩本公水担当ディレクター・渡邉曜介氏

「朱鷺色の夢」はパワーソング

もう一曲の「朱鷺色の夢」についても、どのような作品かお聞かせください。

岩本　リズムもアップテンポですし、愛する人を一途に待つ希望のある歌です。間にアンコが入っているのもポイント。ぜひ大きなステージで歌ってください！とおススメしたくなるような歌です。

とてもリズミカルな楽曲ですよね！実際に歌われてみていかがでしたか？

岩本　レコーディングでも、作家の先生お二人がノリノリで聴いてくださっていたのが印象的です。きっと歌っている私だけでなく聴いている側も思わず体が動いてしまうようなパワーソングなんだと思います。アンコは「これでもか〜」というくらいこぶしを回して歌うと気持ちは最高です！

カラオケでこの曲を歌う際のアドバイス、上手に歌うコツなどがあれば教えてください！

岩本　軽やかな歌なのであまり引っ張ったり、伸ばしたりせずにテンポ感を大切に歌っていただきたいですね。そのぶん、アンコのところはこぶしを回しまくり、引っ張りまくりで楽しんで歌ってください！メリハリが出て歌が引き立つと思います。

「朱鷺色の夢」で最優秀賞に輝いた、左から作曲家の堀部光彦氏、右が作詞家の結城れい子氏

世界観の違う二曲を、全力で歌っていきたい

公水さんといえば…！今年も“公水こまち”の田植えをされたそうですね。手ごたえなどはいかがでしたか？

岩本　ギャラリーのお客様が多く、コロナ禍が明けてきたことを実感する時間でもありました。食べものにあふれた時代でもこうしてお米作りを楽しめることが、いかに贅沢で幸せなことかをひしひしと感じましたね。お米作りを始めた歌い手さんも多いですが、20数年続けているのは私だけですから、地元の皆さんのご協力に感謝、感謝です。

今年はお味噌のおにぎりもふるまわれたそうですが、とってもおいしそうでした！（笑）

岩本　シンプルだからこそ、お米のおいしさもお味噌のおいしさもよ〜くわかりました。とても好評でした♪

最後に、新曲にかける意気込みと読者の皆さんへメッセージをいただけますでしょうか。

岩本　今回は両曲とも、日本音楽著作家連合が行なったコンクールで最優秀作品賞を取られた作品です。なかなかふだんはご縁のなかった、全国各地で活躍されている先生方との繋がりをいただいたことも大きな喜びです。たくさんの愛情の中から生まれた歌が、歌好きの皆様に深く愛していただけますように、全力で歌っていきたいと思います。まったく世界観の違う二曲。皆様の好きなのはどちらですか？ぜひ歌ってみてくださいね！

【PROFILE】岩本公水（いわもとくみ）　 6月4日、秋田県出身。高校卒業後に歌手を目指して上京し、1995年「雪花火」でキングレコードより歌手デビュー。1997年に『第7回 NHK新人歌謡コンテスト』でグランプリを受賞し、年末の『NHK 紅白歌合戦』に初出場を果たす。2005年に声が出なくなり休養。2007年に復帰した。多才で趣味も多く、資格も数多く取得。「羽後町観光宣伝大使」「よこて発酵文化大使」「由利本荘市スズムシ保全大使」「秋田市観光クチコミ大使」も務める。