【Colorful Interview】水城なつみ デビュー10周年!新曲「あかつき情話」で新たなステージへ
デビュー10周年を迎えた水城なつみが5月24日、新曲「あかつき情話」を発売する。夜明けの銚子漁港を舞台にした、イワシ漁に漕ぎ出す海の男と無事を祈る陸(おか)の女の恋物語だ。カップリングは、諏訪湖の夏の風物詩である花火大会で出逢った男女の淡いロマンスを描いた「恋花火」。演歌新時代の担い手として躍進を続ける水城が、デビュー当時のことや新曲の聴きどころについて話してくれた。
家族の涙を見て歌手として生きていく覚悟ができた
デビュー10周年おめでとうございます! 水城さんはデビュー当時のことを覚えていらっしゃいますか?
水城 じつはデビュー当時の記憶が、あまりないんですよね。たぶん緊張しすぎていて、毎日がてんてこ舞いで必死だったからだと思います。私は高校を卒業してすぐの3月、ちょうど桜が咲くくらいの時期に茨城から出てきて、ひとり暮らしを始めました。キングレコードのすぐそばだったので、スタッフにも”わからないことがあったらなんでも言ってね”と声をかけていただいたんですけど、何がわからないのかもわからないような状態で(笑)。
上京してわずか2カ月後に「泣いてひとり旅」でデビューされましたが、デビュー日のことはいかがですか?
水城 デビューした5月22日のことだけは、はっきり覚えています! ラジオの公開生放送を家族が観に来てくれて、私のデビューした姿を泣きながら応援しているのを見て、「頑張らなくちゃいけない」と強く思いました。それまでの2カ月はとにかく不安で、デビューするのが怖くなっちゃって”もう茨城に帰りたい”と思ったりもしていたんです。家族の涙を見たときが、「歌手・水城なつみとして、人生を一歩ずつ進めていくんだ」という覚悟を持てた瞬間でした。
デビュー当時から10年、ずっと純朴でかわいらしいイメージが変わらないですね。
水城 そんなことないですよ(笑)。周りのお友だちを見てみるとみんな家庭を持ったり、大きな分岐点を迎える年ごろなんですよね。私は内面があまり変わらないというか、デビュー当時の“とにかく頑張らなくちゃ”という状況がいまでも続いていて、精神年齢もあまり高くないんだろうと思います。10代でデビューして着物を着ていると”七五三みたいだね”と言われるくらい、普通の同年代よりも幼かったようです。
イメージはそのままに素敵な女性に成長された水城さん。歌手としてのご自身については何か変化を感じることはありますか?
水城 最近は、お酒の歌や夫婦演歌もいただくようになったので、ちょっとは大人になったのかな〜。演歌には、年齢を重ねていく楽しさがありますね。夫婦演歌はまだ自分で経験するのが難しいので、予行演習だと思いながら歌っています(笑)。これからもいろいろな経験をほどほどに重ねつつ、たくさん学んでいけたらいいなと思います。
荒々しい海の男と陸(おか)の女の恋を歌う
10周年の幕開けを飾る新曲「あかつき情話」は、若くてフレッシュな女性が主人公の曲ですね。
水城 はい! この主人公は19歳のときに夢を誓って、いまは20歳を少し越えたくらいの女性かな。彼とおつきあいはしているけど、結婚はまだしていない感じですね。最初にこの曲をいただいたときは、両思いなのか片思いなのかがわからなくて、レコーディング時に作詞の日野浦かなで先生に、”これは両思いですか?片思いですか?”と聞いたら”両思いです”とのことでした。それに、先生が歌詞の「女房きどりで 飯炊く番屋」のところが”もし片思いだったらこわいよね”と言われて、ああ、たしかにと(笑)。歌詞はかわいらしいところもあるんですが、メロディーがすごくダイナミックです。大きなステージで歌ったら、気持ちいいんじゃないかなと思います!
レコーディングで歌われたときはいかがでしたか?
水城 こういった男っぽい荒々しい曲調の歌は、前作「玄海みれん」が初めての挑戦でした。前回のレコーディングで作曲の宮下健治先生から、”身体で歌え””腰を使え”と教えていただきました。最初はもう…なんのこっちゃという感じでした(笑)。「あかつき情話」も同じような海の曲ですし、力強い作品です。この歌も腰を使って“ぐっ”と踏ん張って、全力でパワフルに届けていきたいなと思います。荒ければ荒いほどかっこいい歌い方が「玄海みれん」で身についたのか、「あかつき情話」はわりとさくっと歌えました。どちらかというとカップリングの「恋花火」のほうが、レコーディングに時間がかかりましたね。先に「あかつき情話」を歌って全開でエンジンがかかっていたので、それを抑えて柔らかい感じを出すまでに時間がかかったかなと思います。
MV(ミュージックビデオ)は、銚子で撮影したそうですね!
水城 そうなんです! これまでご当地ソングをいろいろ歌わせていただきましたが、今回の「あかつき情話」で初めて、歌の舞台となった現地でMVを撮影をしていただきました。イメージだけで歌っていた歌の世界観が、現実として自分の中でつながった瞬間は言葉にならない感動でときめきましたね〜! 風が強くて荒々しい海を見て、ここで主人公たちは生きているんだなと思うと、感慨深いものがありました。
衣装にもこだわられたとお聞きしました。
水城 衣装はCDのジャケット写真とはまた違う着物で、今回は全部自分で選びました。たまたま着物屋さんで見つけた銀色の帯が、先に決めていた着物にピッタリで! 結構高価なものだけど、どうしてもこの帯がほしいと、迷って迷って迷って買いました。歌い出しの「銀の鱗がヨー」というのはイワシのことなので、イワシの鱗の銀色です。MVは、ぜひそこにも注目してくださいね。
これからもブレずに生きていきたい
今回のレコーディング中に納豆巻きを食べたとブログに書いてありましたね(笑)。納豆大好き水城さんの、一番好きな納豆の食べ方を教えてください!
水城 ツナ缶と納豆を混ぜてご飯に乗せて食べるのが、子どものころから大好きでした。もし「最後の晩餐」に選ぶなら、私はこの“ツ納豆”ですね(笑)。納豆はもちろんそのまま食べてもおいしいですが、マヨネーズを入れてみたり、塩コショウしたりするのもイケます。玉子焼きの中に入れてもいいし肉詰めピーマンのお肉の代わりに入れて、チーズをふってトースターで焼いたものにタバスコをかけてもすごくおいしいですよ! 茨城のラーメン屋には納豆ラーメンがあって、茨城にいたころはあたり前のように食べていました。カレーにも納豆を入れますし、基本的には何でも納豆です(笑)。
ありがとうございました! 最後にカラフルの読者にメッセージをお願いします。
水城 この10年間は家族、スタッフ、応援してくださる方々に恵まれてきました。だからこそ、歩んでこられたんだと思っています。本当にありがとうございました。これから皆様にしっかり恩返しをしていきたいですし、支えてくださる方々がいる以上、負けてはいられません! 皆様と一緒に突っ走っていきたいです。10周年はすごく大きな節目の年ですが、もっともっと20年、30年、40年の先輩方がたくさんいらっしゃいます。先輩方の背中を追いかけて、15周年、20周年に向けて頑張りたいと思います。歌が好きで、これしかできないと思って歌っているので、これからもブレずに生きていきたいです。今回は「あかつき情話」という力強い作品をいただきました。皆様と直接お会いできる機会も少しずつ歌える機会も増えてきていますので、ぜひ会いに来ていただけたらと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
水城さん、『第2回 キングレコード歌謡コンテスト』が開催されますね!
水城さんはこの大会の前身『キングレコード歌謡選手権』でグランドチャンピオンに輝いたことがデビューのきっかけとなりましたね! コンテストの思い出とか、出場する後輩へ伝えたいことはありますか?
水城 私は小学5年生から7年間出場しました。それまでは小さな地元の大会に出ていて、子どもだからみんなから「上手だね」って褒めていただいていました。それが全国大会で東京に出て歌ってみたら、何も受賞できなかったということが、子どもながらに悔しくてショックで。毎年毎年大会に出場しては、泣きながら結果を聞くくらい、私は負けず嫌いでしたね。その負けず嫌いがあったからこそ、ずっと出場し続けることが出来たのだと思います。
デビューしてからは、何もわからず、おどおどして隅っこにいた私を、永井裕子さんをはじめいろいろな先輩が「こっちへおいで」と輪の中に入れてくださった。着付けや楽屋マナーを教わったり、着物をいただいたり、本当に優しくしていただきました。
私は今年デビュー10周年を迎えさせていただきましたが、キングレコードの中ではいまだに後輩がいないんですよ。もし後輩ができたら、いままで先輩からしていただいたことを、私もしてあげたいです。少し気が早いかな(笑)。
水城さんに続け! 『第2回 キングレコード歌謡コンテスト』詳細はこちら!!
▶︎現役プロデューサー&ディレクターが審査!キングレコード主催『第2回キングレコード歌謡コンテスト』開催決定
NEW RELEASE!!
2023年5月24日発売
水城なつみ「あかつき情話」
「あかつき情話」
作詞:日野浦かなで 作曲:宮下健治 編曲:猪股義周
c/w「恋花火」
作詞:赤羽正一 作曲:宮下健治 編曲:宮崎慎二
c/w「納豆音頭」
作詞:志賀大介 作曲:松川秀幸 編曲:田代修二
キングレコード KICM-31103 1,500円(税込)
CHECK!!
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水城なつみInstagram
(取材・文/夏見幸恵)
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