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【Colorful Interview】三山ひろしの流儀 〜2024年もエンターテインメントの道を追求し続けて〜

三山ひろしが1月10日に、2024年第一弾シングル「恋・・・情念」を発売した。“温もりのビタミンボイス”の三山が初チャレンジする女心、”情念”の世界。ひとりの男性をまっすぐに愛し続ける純粋な主人公の姿に、レコーディングでは歌いながら思わず涙したという。2023年を『第74回 NHK紅白歌合戦』で締めくくった三山に、2024年も注目だ。

 

人をまっすぐに愛することの尊さ歌う「恋・・・情念」

三山ひろしです。今年もどうぞよろしくお願いします。1月10日に発売になりました新曲「恋・・・情念」は、聴いていただけましたでしょうか。情念の世界を歌うのは初めてですので、僕にとっては挑戦の曲です。いままでは山や川、ふるさと、父、母…そういったアットホームで温もりを感じる曲が多かったので、どう歌ったらいいのかと、最初は戸惑ってしまいました。
でも、原文彦先生の詞を読むと、とても純粋な女性の気持ちが痛々しいくらいに伝わってくる。無垢な美しい心を持った女性が、ひとりの男性を死ぬほど愛している。こんなにも切実に好きな男性を思う女性の姿はいじらしくて、想像しただけで胸が締めつけられます。レコーディングでは、涙が出てしまいました。

この曲で描かれている”障壁のある恋”というのは、道ならぬ恋という意味ではありません。たとえば家柄や環境の違いなど、どうしても一緒になれない事情があるのでしょう。ですが、そのことにたいして恨めしさがまったくないし、泣いて別れてそれまでというのでもない。あなたのそばにいられるだけでいい、あなたの胸の中で咲ければいいという無償の愛情の深さ。僕はとても好きですね。こういう時代ですけれども、掛け値なしに人を愛するまっすぐな気持ちがいかに尊いものかを、この曲に教えられたような気がします。
僕は高知県の出身ですが、高知の男性はみんな“いごっそう”と言って、一本気な人が多いんです。こうだと決めたら貫き通す、ブレない頑固者なんですね。それがこの詞の一途な女性と、なんとなく似ている感じがします。僕もどちらかというと、一本気なタイプですからね。

 

新ジャンル“落語歌謡”を、令和の三山ひろしが後世へ

昨年、僕は「落語歌謡」という新しいジャンルを作りました。歌い手としてデビューしたからには、誰もやっていない新しいことをやってみたいと思ったことがきっかけです。浪曲や講談は歌謡曲にわりと近く、三波春夫さんが「長編歌謡浪曲」を作られています。でも、落語が歌の中に入っているものはなかったんじゃないだろうか…? だったら作ろう! と思ったんです。落語歌謡「厩火事」という作品を、三山ひろし全曲集(2023年11月22日発売)に収録しました。これがどう受け入れられるかわかりません。ただ、歌のテンポ感と楽器の心地よさ、そこに落語のおもしろさが融合して、新しいジャンルのエンターテインメントになるんじゃないかと思っています!

CDだと9分30~40秒くらいですが、本編はなんと20分くらいあります。それを今年はコンサートなどで披露していくつもりです。初出しは3月の亀有で、作詞をしてくださった立川志の春師匠との「落語二人会」です。
あの三波春夫さんも、歌謡浪曲を始めたばかりのころは、いまの僕が感じているようにきっと不安だったんだろうなと思います。それが世の中にこれだけ広がり、現代の歌い手たちもこぞって挑戦するようになっている。僕もせっかくいまの時代にチャンスをいただいて歌い手になれたのだから、次の代に渡すことができるひとつの文化を作りたい。20年後、30年後に、“令和の三山ひろしが作った”と、私が宗家ということで後世に残せたら…なんて考えています(笑)。

▲『三山ひろしの春めく落語 第3回! 志の春🌸とさ春 二人会』が今年も3月3日に東京・かめありリリオホールで開催される。チケット好評発売中! お問い合わせ:0570-550-799(キョードー東京) 

 

“三山ひろしという音楽”を体感していただけたら

僕はこれまで、演歌・歌謡曲の三山ひろしというよりも、“三山ひろしという音楽”を皆さんに届けたいなと思いながら、コンサートを続けてきました。「やる気さえあれば、たいていのことはできるはず」。僕はそういう気持ちでふるさとから出てきているので、舞台の上でやらなきゃいけないことに関しては、苦手はあっても“これはできないな”ということはありません。
ドラムやギターなどへの挑戦もそうです。歌も、曲のジャンルにこだわらず僕という人物をエンターテインメントとして体感してもらえるような時間にしたい。僕の性格も思っていることも感じていることもすべて楽しんで、“三山ひろしに会うと元気になれるね”と帰っていただきたい。“演歌や歌謡曲はあまりわからないけれど、三山ひろしっていいよね”と言ってくださる人が増えているなら、とてもありがたいことですし、少しは成功しているのかな(笑)。

 

今年も歩みを止めずに、芸の幅を広げてまいります!

40代になって、僕の歌う作品のテーマが大きなものになっている気がします。情念の世界もそうですが、これまで歌ってこなかった人間の姿を演じて歌えるように、作家の先生方が導いてくださっているのでしょうか。それを上手に捉えてやっていかないと、三山ひろしという歌い手の幅も広がりが出ない。ちゃんと自分の中で消化して、作家の先生がくださった試練をしっかりと乗り越えられるように、これからも頑張っていきたいと思います。

演歌・歌謡曲のお仕事をさせていただいていると、年を重ねることがとても素敵に感じるんですね。深みが増し、人間力が上がるように一年一年を大事にしていかなきゃいけないと思っています。今年は、この初チャレンジの「恋・・・情念」が、皆さんにどんなふうに伝わるのかとても楽しみです。また一年、歩みを止めずにしっかりと進んでいきたいと思います。ぜひ注目していただき、応援をどうぞよろしくお願いします。

 

【PROFILE】三山ひろし(みやまひろし) 1980年9月17日、高知県南国市出身。2007年『日本クラウン創立45周年新人オーディション決勝大会』で準グランプリ受賞。2009年発売のデビュー曲「人恋酒場」が、2010年ゴールドディスクに認定される。それ以降もヒット曲多数、『輝く!日本レコード大賞』『日本有線大賞』などでの受賞歴多数。2015年『第66回 NHK紅白歌合戦』から9年連続で紅白に出場。けん玉検定4段(芸能界では単独最上段位)、ドローンオペレーター3級。落語、裁縫、竹とんぼ作り、包丁研ぎなど多趣味で多才。高知県観光特使、よさこい親善大使、けん玉大使、かつしか観光大使に任命されている。2023年『第56回日本作詩大賞』において、デビュー15周年記念曲第二弾「北海港節」が大賞を受賞した。

 

🌈 アフタートーク🌈

三山さん、新曲を上手に歌うコツを教えてください!!

三山 全体的な音域は低めですが、低いところから高いところまで、抑揚の幅が大きい曲。ぎゅっと抑えてささやくように、語るように歌うところがあるかと思えば、自分の心をさらけ出すようにどーんと歌うところもあります。初めて弦先生からいただいたとき、譜面の「いのち燃やして あなたの胸に」というところに、“ノンブレス”と書かれていたんですよ! だから僕はブレスしないで一気に、自分のうちなる思いを込めて歌っています。どこで息を取るか、すごく難しいです(笑)。感情をゆさぶられる曲なので、カラオケで歌うときもご自分のパッションを出して、歌の世界に入って歌ってください。歌うというよりも、”演じる”という歌なのかもしれません。


(取材・文/夏見幸恵 写真/カラフル編集部)


▶︎三山ひろしが六役に挑戦し 『ひとり大忠臣蔵』を熱演! さらに来年1月発売の新曲「恋・・・情念」も初披露!!

 

NEW RELEASE!!

2024年1月10日発売
三山ひろし「恋・・・情念」

「恋・・・情念」
作詞:原文彦 作曲:弦哲也 編曲:猪股義周
c/w「雲」
作詞:日野浦かなで  作曲:弦哲也 編曲:猪股義周
日本クラウン CRCN-8623 1,500円(税込)
各配信サイトはこちら▶︎ https://lnk.to/koijyonen

 

 

CHECK!!

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