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【Colorful Interview】花見桜こうき ヴィジュアル系の異端児ヴォーカリストが2年ぶりに演歌・歌謡界に舞い降りる!

ヴィジュアル系演歌歌手・花見桜こうきが、9月27日に4枚目となるダブルA面シングル「テキーラモーレ/乾杯しませんか、西宮で」をリリースした。ヴィジュアル系バンド“ダウト”の異端児ヴォーカリスト・幸樹としても活躍中の花見桜は、その独特の感性とマインドでリスナーのハートをつかんで離さない。「僕の虜になってみませんか? 僕の歌が活動が、皆さんの生活の糧となるよう頑張ります。僕にも君にも、未来しかないのです!」(花見桜こうき)

 

演歌・歌謡曲を突き詰めて、歌がどんどん楽しくなった

ヴィジュアル系のロックアーティストとしてご活躍されている花見桜さんですが、演歌・歌謡曲に挑戦しようと思ったのはなぜですか?

花見桜 バンドの活動が半年くらいお休みだった時期に、“演歌・歌謡曲でデビューしてみないか”と徳間の方からお話をいただいたんです。もともと僕らのバンドは歌謡ロックみたいでしたし、僕も歌謡曲は好きでした。でも、自分がやるというのはなかなか想像ができなかったので、逆にそこに飛び込んでみたら絶対に面白いなと思ったのがきっかけです。バンドではできないことを表現できるのが、このジャンルだと思ったんです。たとえば、自分が作った曲を違うバンドのメンバーでやることになったら、それは別に自分のバンドでできることじゃん、と思う。バンドではできないことを、ソロで成立させたくて、2015年にデビューしました。

実際にデビューされて、いかがでしたか?

花見桜 最初はすごく調子に乗っていました。“バンドもやってるし、演歌・歌謡チャートだって簡単に1位獲れるでしょ”くらいの気持ちでいたんですよね。それが、演歌界の大先輩の皆さんとリリース日が一緒で、3位でした。いま思えばそれだってすごいことなのに、当時は“え、自分ってこんな程度なの?”とすごいショックでした。その後、同世代の演歌の方たちと友だちになって、“僕は歌うことそのものが好きなわけじゃなかったんだ”と気づいた。頑張れば頑張るだけCDが売れたり、大きな会場で歌えるようになる。その成果が出るまでの“過程”が好きだったんです。でも、演歌・歌謡曲をどんどん突き詰めていくようになったら、そこから歌が楽しくなった。だから演歌・歌謡曲を始める前といまとでは、バンドの歌も全然違います。

 

ヴィジュアル系演歌歌手の同志・最上川司に作品を依頼

約2年ぶりのソロシングルはダブルA面。まずは、「テキーラモーレ」についてお聞かせいただけますか?

花見桜 ヴィジュアル系演歌歌手・最上川司さんの作品です。司さんはD’espairsRayというバンドでゴリゴリにドラムを叩いていた方ですが、ヴィジュアル系演歌歌手同士として知り合うまでは、あいさつする程度で話もしたこともありませんでした。デビューの年が一緒(2015年)で、何かと比べられることが多かったので、最初はめちゃくちゃライバル視していましたね。一緒にライブをやったり、美良政次さんと3人でグループ(2.5次元演歌歌謡グループ「最美桜前線」)をやったりするようになって、アーティストとしてリスペクトするようになりました。今回、司さんに作品をお願いしたのは僕からなんです。何曲か作っていただいた中から、僕に対して「男の色気をもっと見てみたいよね」と作ってくださった「テキーラモーレ」を選びました。司さんが求める僕というのが面白かったので。

「テキーラモーレ」MV撮影のオフショット


「乾杯しませんか、西宮で」の方はいかがですか?

花見桜 こちらは演歌の田尾将実先生の作曲なので、「テキーラモーレ」とは全然違った雰囲気の曲になっています。デビュー曲の「アイラブ東京」と同じ作家チームの皆さんですが、デビュー当時はいまにして思えば“やらされてた感”がけっこう大きかった。当時はそういうものだと思ってやっていましたが、いまもう一度“「アイラブ東京」チームでやったら、どんな曲ができるんだろう?”。その好奇心と、ひと回りして最初に戻ってみたいという気持ちからお願いしました。一曲を通して聴くと、楽しい部分と切ない部分、あと熱い部分とか感情がものすごくある曲ですね。たとえば“フラれたあのこ 慰めてるあいつ”の気持ちとか。最後の“こんな時は 素直のままで よかったら 乾杯しませんか”は、歌が粗くてもいいから、大きく心を込めて歌ったりとか。ちゃんと歌詞とその情景が、浮かぶように歌いました。

 

僕の歌を聴いて皆さんの人生が、よりカラフルに!

花盤のカップリング「溜息草」は、植物の名前がたくさん出てきてかわいらしい雰囲気の曲ですが、歌詞は生々しいくらいストレートですね。

花見桜 アーバンギャルド(バンド)の浜崎容子さんが提供してくれた、シティポップ寄りの楽曲です。懐かしい感じの曲に女性の気持ちが書かれた歌詞だったので、ディレクションに入ってもらって乙女心の感情論を教えてもらいました。“その歌い方やったら、この歌詞は成立せえへんから”とかね。“君の横顔 触れてしまいたい”という詞で、“このときの想いってわかる?”と聞かれたり。触れたい感情は男も女も同じだと思いがちだけど、やっぱり違う。愛おしさとか、興味本位だったりとか、エロだったりとか、触れたい気持ちもいろいろありますからね。僕はこの曲がむちゃくちゃ好きで、歌詞の世界観でボソッと歌いました。すごくスムーズに歌えたと思っていますが、乙女心のご教授があったので、すごく時間がかかって、終電ギリギリまでかかりましたね(笑)。

桜盤の「恋の不時着」もまた衝撃的な女心です。彼の時計の裏に刻み込まれていたのは結婚記念日? 

花見桜 「恋の不時着」というタイトルは僕が決めました。木下めろんさんに“こっちに変えてもいいですか?”と聞いたら、自由にさせてくださったのでありがたいです。墜落ではないけど、不時着することになった恋。気づいてしまったけれど、別れないんですね。エンジニアさんとも話したんですけど、これは絶対に女性じゃないと書けない詞ですよね。だって僕らからしたら、“車のシートの位置がいつもと違っていても”なんて、気づかないですもん。男はそんな疑い方をする感性を持っていないじゃないですか。“めろんさんに本当にあったことなんじゃない?”と思っちゃうほどです。実体験としては、なかなかあってはいけないようなことですが、これも人間の一面ですしね。僕の中ではこの曲は、ミュージカルとして向き合っています。

最後に幸盤の「人生桜歌」、人生を謳歌するという意味を、桜の季節にかけてあるんですね。

花見桜 これもタイトルは僕が決めました。タイトルを決めてから石井英明先生に書いていただきました。曲の大枠が決まってからも、石井先生はすごく熱意があるのでまったく別のベクトルの歌詞も書いてくる。“「人生桜歌」でいきましょう”と言っているにもかかわらず、もう1曲「土佐の男」という詞も…。“すみません。僕は土佐にまったく縁もゆかりもないので”とお断りしましたが、”縁もゆかりもない花見桜さんがこんなカッコで歌うからこそ面白いと思ったんですよね”とおっしゃっていました(笑)。リズムもこれくらいが一番歌いやすいし、得意なキーで気持ちよく歌えました。

ありがとうございました! 最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

花見桜 何回も歌い直したり、気分が乗らなくて止めたり。ここ微妙だなと思ったところを、次の日に歌い直したら、別人が歌ってるんじゃないかというくらい温度感が違ってくる。だからその時間のうちに録り終えないと、また一からになります。そのときになんとも思わなかったところも、日をおいて聴いてみたら“ゲッ”と思ったり。トータルで2年くらいかかって完成した力作です。昔は半年に1回とかCDを出していましたが、いまでは考えられないです。「溜息草」は浜崎容子さんがディレクションしてくださいましたけど、他は純度100%僕です。ぜひ皆さん、僕の作品を聴いてください。僕とかかわってくださった皆さんの人生が、よりカラフルになりますよ!

(取材・文/夏見幸恵)

 

【PROFILE】花見桜こうき(はなみざくらこうき) 10月21日、兵庫県出身。2006年、ヴィジュアル系バンド「ダウト」のフロントマン、ヴォーカリスト“幸樹”として活動を開始。数多くの作品の作詞作曲も手がけるなど多才。2012年「中距離恋愛」でヴィジュアル系初となるオリコン演歌・歌謡ランキング1位を獲得。2015年「アイラブ東京」でムード歌謡歌手としてソロデビュー。ソロ名義はゴールデンボンバー・鬼龍院翔が命名した。作曲に同郷の平松愛理を迎えた2021年発売の3rdシングル「ピンチャン行進曲」がオリコン演歌&歌謡ランキング初登場1位を獲得。ヴィジュアル系演歌歌謡歌手初の快挙。2.5次元演歌歌謡グループ『最美桜前線』として同じヴィジュアル系演歌歌謡歌手の最上川司、美良政次と活動。11月7日に最美桜前線二周年記念1stコンサートを開催予定。

 

NEW RELEASE!!

2023年9月27日発売
花見桜こうき ダブルA面シングル
「テキーラモーレ/乾杯しませんか、西宮で」」
(花盤)

「テキーラモーレ」
作詞・作曲:最上川司 編曲:Yo-shiT
「乾杯しませんか、西宮で」
作詞:石井英明 作曲:田尾将実 編曲:伊戸のりお

c/w「溜息草」
作詞・作曲:浜崎容子 編曲:Yo-shiT
徳間ジャパンコミュニケーションズ TKCA-75164 1,500円(税込)

(桜盤)

「テキーラモーレ」
作詞・作曲:最上川司 編曲:Yo-shiT
「乾杯しませんか、西宮で」
作詞:石井英明 作曲:田尾将実 編曲:伊戸のりお
c/w「恋の不時着」
作詞・作曲:木下めろん 編曲:YOSHIHIRO
徳間ジャパンコミュニケーションズ TKCA-75165 1,500円(税込)

(幸盤)

「テキーラモーレ」
作詞・作曲:最上川司 編曲:Yo-shiT
「乾杯しませんか、西宮で」
作詞:石井英明 作曲:田尾将実 編曲:伊戸のりお
c/w「人生桜歌」
作詞:石井英明 作曲:田尾将実 編曲:未定
徳間ジャパンコミュニケーションズ TKCA-75166 1,500円(税込)

 

CHECK!!

花見桜こうきオフィシャルサイト
花見桜こうき公式Twitter

 


▶︎花見桜こうきが2年ぶりとなる新曲「テキーラモーレ/乾杯しませんか、西宮で」を9月27日にリリース

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