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”ムード歌謡の貴公子”タブレット純が48回目のバースデーパーティー。「続けてきて本当に良かった」と感無量

タブレット純が8月28日、東京・マリーグラン赤坂で「髙畠じゅん子プレゼンツ タブレット純バースデイ・パーティ」を行った。

タブレットは、ムード歌謡グループの第一人者として数多のヒット曲を世に送り出した〝和田弘とマヒナスターズ〟の最後のボーカリストを務めた後、”ムード歌謡の貴公子”として歌手やお笑いタレント、歌謡研究家などその豊かな知識と才能を生かしてマルチに活躍中。この日は、5月にリリースした新曲「百日紅(さるすべり)」の作詞を手がけた髙畠じゅん子氏が、8月31日に迎えるタブレットの48歳の誕生日を祝うために企画。高畠氏は、会場に詰めかけた満席のファンとともにタブレットを祝福しステージを温かく見守った。

 

魅惑の低音ボイスに酔いしれるひと時

 

高畠氏のあいさつでステージの幕が上がると、鮮やかなピンク色のドレスに身を包んだタブレットが会場後方の階段を降りてきた。拍手に包まれながら客席を通り、ステージへ。20歳くらいのころ、シャンソン歌手であり作家としても活躍した戸川昌子が開いたシャンソンバー「青い部屋」でシャンソンを習っていたこともあるというタブレットは、岩谷時子が訳詞し越路吹雪が歌いヒットしたアダモの名曲「ろくでなし」「サン・トワ・マミー」からショーをスタートすると、一部ではシャンソン風のナンバーを中心に届けた。

「こんにちは。タブレット純です。思ったよりすごいたくさんの方が…。本当にありがとうございます。今朝は雨が降っていたんですけれど、ビニール傘を買うのも惜しんでびしょ濡れで来ました(笑)。今日は髙畠じゅん子先生のおかげでこのような素敵な空間で、そしてこのドレスもじゅん子先生が買ってくださいました。胸も…(笑)。すごい幸せです。ありがとうございます。こんな日が訪れるなんて、本当に続けてきて良かったなと改めて思っております」

ステージから満員の客席を眺め、冒頭から感極まった様子で笑顔を浮かべたタブレットは、「(お祝いの席を開いていただいたのに)これがまた暗い曲で…(笑)」と話し、かつて人前で初めて歌った曲だという菅原洋一の「誰もいない」、恩人のひとりで昔働いていたスナックのママが閉店後、亡き夫を偲び涙しながらよく歌っていたという「愛のくらし」を低音を響かせしっとりと歌い上げた。その思い出が深く刻まれた作品を歌うタブレットの姿に、ファンは静かに酔いしれた。

その後は主催者である高畠氏の夫で、タブレットが敬愛するムード歌謡の先駆者、作曲家の中川博之氏の数あるヒット作品の中から「わたし祈ってます」、そしてタブレットが生まれた昭和49年に大ヒットした梓みちよの「二人でお酒を」をムーディーにカバー。ラストは、「いろいろな気持ちがこの歌の中に詰まっているなと、ふと思い出しました。山田太一さんが作詞され本田路津子さんが歌われた昔から好きな歌」と紹介し、「耳をすましてごらん」を力強く、かつ繊細に歌い第一部を終えた。

「女性の切ない心を歌うムード歌謡というのは、シャンソンのような世界観があるなと思います。シャンソンは年を重ねるとさらに深まると言われています。シャンソンを歌う時は、この格好でいたいですね。女装をするということは自分のライフワークみたいなもの。幸せな気分になれます」(タブレット純)

芸人としても活躍するタブレット。ショーの合間には美輪明宏や丹波哲郎、大沢悠里など尊敬する人物や好きなラジオパーソナリティーの声帯模写を披露しファンを楽しませた。

 

歌への愛と情熱を胸に「一生続けていきたい」

 

第二部は、純白のスーツに着替え颯爽と登場。中川氏の未発表曲で髙畠氏が作詞した東京オリンピックに向けて盛り上がる東京が舞台のリズミカルな作品「東京パラダイス」からにぎやかに始まり、歌い終えたタブレットの前には「Happy Birthday」のメロディーとともに大きなバースデーケーキが運ばれた。

「10年くらい前にろうそくを吹き消すときに髪に燃え移ったことがあります…(笑)。こんなに素敵なかわいいケーキまで用意していただきましてありがとうございます。48歳になりました」

ろうそくを吹き消し、続いて「ケーキカットは初めてですね。どこを切ればいいのかな…(笑)」とはにかみながらケーキにナイフを入れると、大きな祝福の拍手が湧き起こった。

カットしたナイフをペロッとなめ「あっ、おいしい〜! 脳裏に幸せな甘さが広がりました。本当にありがとうございます」(タブレット)

「第二部ではムード歌謡の名曲をお届けしたいと思います。ずっと尊敬していた先生の作品をいま歌えるというのも本当に幸せに思っています」と話し、タブレットの原点ともいえる「ラブユー東京」をはじめ、水原弘の「君こそわが命」、小学6年のときに知り、憧れの存在となった和田弘とマヒナスターズの作品の中で一番好きだという「北上夜曲」など、名曲を次々と熱唱した。

ギターの弾き語りコーナーでは、昭和49年に流行った殿さまキングス「なみだの操」、山本コウタローとウィークエンドのデビューシングル「岬めぐり」をバンドとともに披露。一体感のあるステージで観客を魅了した。

ショーもエンディングに近づき、最後の曲として披露されたのは最新曲「百日紅(さるすべり)」。

「今日は本当にお付き合いいただきましてありがとうございました。最近意識するようにしてみたらあちらこちらにこのお花が咲いているということがわかりまして、とてもかわいいいいお花だなと思いました。ひっそりさりげなく咲き、でも長持ちするという…そんな人に、私もなりたいと思っております。いい曲をいただきました。少しでもヒットするように頑張りたいと思います。『百日紅』、最後に聴いてください」

素晴らしい低音ボイスで「百日紅」を歌い終えると、バンドメンバー、そしてファンへの感謝のあいさつを残しステージを後にした。しかし、鳴り止まないアンコールに応えて再び姿を現すと、「寅年で年男なんですが、来年は卯年ということで紅白に出て、ウサギのように跳ねる!という思いも込めて(笑)、昨日ドンキホーテでウサギの耳を買いました。今日は本当に素敵な誕生日を過ごさせていただきました」と笑顔を見せ、最後はマヒナスターズの「泣かないで」で幕を閉じた。

「年を重ねても変わらずマイペースに、ずっと続けていきたいなと思います。本当に”歌が好き”という思いだけでいままできたような気がします。歌を歌い、ラジオで歌を流し、それを一生続けていけたらいいなと思っております」

今年、プロ歌手としてデビューして20周年を迎えたタブレット。尽きることない歌への愛と情熱を胸に、さらなる今後の活動へ意欲を語った。

「『百日紅』は、本当は中川博之先生がお歌いになるということで作った作品なんですが、タブレット純さんがこうして歌って引き継いでくださいました。ありがたいことです」と同イベントを企画・演出した髙畠じゅん子氏。最後に登壇しタブレットに祝いの言葉とエールを送った。

 

◾️セットリスト
M1 ろくでなし
M2 サン・トワ・マミー
M3 誰もいない
M4 愛のくらし
M5 わたし祈ってます
M6 二人でお酒を
M7 耳をすましてごらん
M8 東京パラダイス
M9 ラブユー東京
M10 七色のブルース
M11 君こそわが命
M12 北上夜曲
M13 なみだの操(ギター弾き語り)
M14 岬めぐり(ギター弾き語り)
M15 さよなら大阪
M16 百日紅(さるすべり)
Enc. 泣かないで

 

NEW RELEASE!!

2022年5月11日発売
タブレット純「百日紅(さるすべり)」

「百日紅(さるすべり)」
作詞:高畠じゅん子 作曲:中川博之 編曲:松井タツオ
c/w「七色のブルース」
作詞:高畠じゅん子 作曲:中川博之 編曲:松井タツオ
日本コロムビア COCA-17995 1,400円(税込)

CHECK!!

タブレット純日本コロムビアサイト
タブレット純オフィシャルファンクラブ「メルルーサ」
タブレット純オフィシャルブログ

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