山口瑠美が『居酒屋 瑠美~三鷹で一杯いかが~』開店! デビュー25周年へ向けて決意新たに
3月28日、歌手・山口瑠美にとって第二の故郷である東京・三鷹にある三鷹市芸術文化センターでコンサート『居酒屋瑠美〜三鷹で一杯いかが〜』が行われた。
会場は、コロナの感染対策はありながらも声援が飛び交い、コンサートは恒例の割烹着姿の山口のひとり芝居で幕を開けた。「こんなステージに立てることが、本当にうれしい」と、久しぶりの声援に感激した様子の山口だったが、あいさつもそこそこに10周年の記念曲「さくら草」、15周年の記念曲「北しぐれ」を披露。
上手に三味線セットが用意されるや、自身の三味線伴奏で民謡「淡海節」、その流れで持ち歌の「呼子舟唄」を歌い上げ会場を盛り上げる。
今年、3年ぶりに故郷、山口県岩国市への帰郷が叶ったと話す山口は、「東京に戻っても自然に出てしまう方言に驚きながらも、その方言に違和感を覚える自分が寂しい」と話し、岩国の名所・錦帯橋を舞台とした「雨の錦帯橋」、亡き父との想い出から、初めて詞を手がけた「臥龍梅」を披露。そして、自身の歌手人生にとって、大きな財産だという台詞入りの長編、坂田三吉と妻、小春を題材にした名作歌謡物語「至高の王将」で、一部を締めくくった。
二部は、フォークタッチの曲調で注目を集めた20周年記念曲「恋ひととせ」で幕開け。コロナ禍で、人前での歌唱は数えるほどだったという前作「天気雨」を歌った後、ゲストの新沢としひこを呼び込んだ。新沢が自身の持ち歌「みちくさ」を披露する中、真っ白なドレスに衣装替えをした山口は、新沢との出会いを振り返る。二人を引き合わせた声優で歌手の山野さと子が会場にいると知るや、山野の代表曲「ドラえもんのうた」の伴奏で登壇を促し、ステージで三人はトークに花を咲かせた。
児童向けの楽曲を多く手がける新沢の代表曲「にじ」を三人で歌うと、山野は降壇。つづいて、最新曲のカップリング曲で新沢のカバー曲でもある「私のままで」に話が及ぶと、「初めて聴いたとき、立ち上がれないぐらい泣いた」と話す山口に、少し照れながらも新沢がコラボを提案。それぞれまったく違ったアプローチの歌唱を披露して、コーナーを締めくくった。
山口のステージには、いつもかたわらに控えめに立つ母の姿がある。ファンには周知の事実だが、そんな母から「25周年までは頑張るね」と言われ、改めて感謝の想いを抱いたのと同時に「今度は私が手を引かないといけない」と、決意を新たにしたと話す山口。
そんな想いを込め、母への想いを書き綴った「この道」を歌唱するも、感極まる様子に会場は涙に誘われた。
名も知らぬ花の咲き誇るように、自身の恋の結末を重ね合わせて描いた最新曲「名もなき花」を歌唱した山口は、このコロナ禍で、改めて歌手としての在り方に向き合ったと話した。そして、自身の活動を支えてくれた”家族”でもあるファンを前に、これまでの感謝、そして、これからの決意を伝え、自身の原点、デビュー曲「音頭水戸黄門」で会場を盛り上げ、万雷の拍手の中、コンサートは幕を閉じた。
◾️セットリスト
M1 想い出酒場
M2 さくら草
M3 北しぐれ
M4 淡海節
M5 呼子舟唄
M6 雨の錦帯橋
M7 臥龍梅
M8 歌謡物語「至高の王将」
M9 恋ひととせ
M10 天気雨
M11 みちくさ(新沢としひこ)
M12 にじ(山口瑠美+新沢としひこ+山野さと子)
M13 私のままで(山口瑠美+新沢としひこ)
M14 この道
M15 名もなき花
Enc. 音頭水戸黄門
NEW RELEASE!!
2022年10月19日発売
山口瑠美「名もなき花」
「名もなき花」
作詞:山口瑠美 作曲:金田一郎 編曲:石倉重信
c/w「私のままで」
作詞・作曲:新沢としひこ 編曲:古田綾子
テイチクエンタテインメント TECA-22060 1,400円(税込)
この記事へのコメントはありません。