三山ひろしが笑顔&涙の15周年リサイタル!感謝を込めたビタミンボイスで熱唱
いまや演歌・歌謡界を代表する旗手のひとりとして華々しい活躍を見せている三山ひろしが、東京・LINE CUBE SHIBUYAのステージに登場した。
この日6月2日は、15年前、「人恋酒場」で夢であった歌手デビューを果たした日の前日。開演前の会見で「15年といえば、昔でいう元服。大人になりました!今日は15周年のお祭りということで、派手にお送りしたいなと思います」と変わらない満面の三山スマイルで話していたが、並々ならぬ思いを胸に臨むワンマンコンサートだ。15年とひと言でいっても、数え切れないほどの出来事や思い出がある。
「15年で一番最初に頭に浮かんでくる思い出、それは師匠・中村典正先生です。”三山ひろし”という名前もつけてもらいましたし、25で故郷を出てきて3年付き人をやらせてもらって、かわいがってもらった中村先生に見せたかった。そんなことを思うと残念ではありますが、今日は(先生にも)届くように歌わなければいけないなと思っていますし、泣いている場合じゃないぞと言っているかと思います。今日はしっかり自分の役目を果たして、たくさんの皆さんに笑顔になってもらう。そしてここまで支えてくれて15年歩んでくれたスタッフや皆さんに”ここまできたぞ、これからもよろしくお願いします”という気持ちでお送りしたいと思います」
たくさんの人たちからの愛と応援を受けてここまで大きくなった姿と歌声を、誠心誠意を込めて届けようという三山の思いの強さや熱さを感じさせるひと時となった。
”三山ひろし”の誕生と軌跡を振り返る
強い雨が降りしきるのもいとわず、全国から駆けつけた大勢のファンが会場を埋め尽くす中、三山の故郷・高知県(土佐)の英雄、坂本龍馬をテーマにした楽曲「いごっそ魂」でスタートを切ると、前半は2015年に初めて紅白歌合戦に出場したときの歌唱曲「お岩木山」や「北のおんな町」「ダンチョネ港町」と、人気を誇るオリジナル曲の数々を歌唱。オープニングから、客席も熱気であふれる盛り上がりを見せた。
つづいて、三山が生まれたころからの写真を公開し、生い立ちを振り返るコーナーへ。歌手になる夢を応援し、三山に詩吟との出合いをもたらした祖母との思い出や、25歳のとき単身上京しめぐり合った作曲家・中村典正氏や松前ひろ子のもとでの下積み時代のエピソードなどをユーモアを交え紹介すると、思い出の名曲を熱唱。デビュー曲「人恋酒場」を、意表を突かれたタイミングで中村氏から与えられたときのことを述懐していた際には、思わず目に涙を浮かべた。また、恒例となっている人気の『ケン玉刑事』の新作の上映や、豪快な和太鼓の演奏も披露した。
スペシャルなゲストと共演&激励に笑顔と涙
後半は、得意の長編歌謡浪曲で勢いよく幕を開けると、これまで8年連続出場している『NHK 紅白歌合戦』で披露した「四万十川」「望郷山河」など、さらには「前回のドラムが自分で言うのもなんですけれども大変好評だったものですから(笑)、さらに進化させましょうということで、いまできるすべてを皆さんに観ていただこうと気合を入れています」と、オリジナル曲から「花恋歌〜はなれんか〜」をドラム、「女に生まれて」をギターを演奏しながら見事に歌い上げた。
さらに、会場中がひときわ沸き立つ場面も。昨年末の『NHK 紅白歌合戦』では北島三郎プロデュースの「夢追い人」を北島からプレゼントされた衣装で登場し歌唱したが、この日も同じ衣装を身にまとい歌い上げた。その直後に、なんと北島がサプライズゲストとしてステージに上
「15周年おめでとう。だんだんかわいくなってきちゃってね。彼の師匠・中村先生とは親友なんです。いまは旅立ってしまいましたから、今度は私がいろいろとそばで三山くんのお世話でもできればいいなぁと。最近の三山くんは本当に活躍しています。応援してくださる方がたくさんいらっしゃるから活躍できるんです。せっかくこの道に入って、温かいご支援をいただきながら頑張っているんだから、これから恩返しのつもりで心ある歌を一生懸命歌ってもらいたい。いまは演歌は難しい時代です。その中で三山くんは明るくてさわやかで気持ちいい。頑張ってもらいたい」(北島)
会場中が驚きに包まれる中、三山はその言葉を受けてうれしさのあまり涙ぐんだ。
そして、15周年記念曲第一弾として今年1月に発売した「どんこ坂」、三山のテーマソングとして制作された「貴方にありがとう」でエンディングを飾った。リサイタルのタイトル通り、最後まですべての人への感謝を込めた歌声を届け、ステージを後にした。
今年二作目の勝負曲「北海港節」に拍手喝采
しかし、鳴り止まないアンコールに応えるべく再登場すると、「いろんなことを詰め込んで15年の思いをお届けさせていただきました。まだまだこれから先、さらに頑張って大きな期待していただけるようなそんなひろしでありたいと思っております。じつは7月に、二作目を出させていただきます。この衣装のように波頭がブワーッと来そうな勢いのある一曲をいただきました。通称”ガンガン演歌”です。ガンガン歌ってガンガン盛り上げて、これからも元気に過ごしていただきたい、という思いで歌わせていただきます。本日ちょっと早いですが歌わせていただきたいと思います!」。
7月5日に発売する15周年記念曲第二弾の新曲「北海港節」を、いち早くお披露目。歌い終えると、大きな拍手と歓声が上がった。緞帳が下り、見えなくなるまでファンに大きく手を振りながら三山は満面の笑みを浮かべながら幕を閉じた。
三山は故郷高知県の植物学者・槙野万太郎氏の人生を描いた、現在放送中のNHK朝ドラ『らんまん』にドラマ初出演する。呉服商「仙石屋」の主人・浜村義兵衛を演じており、6月下旬に登場する予定だと報告した。また、今後も”ビタミンボイス”を引っさげて、15周年の感謝を込めた歌声を全国各地に届けていく。詳細は、三山ひろしオフィシャルサイトでチェック。
NEW RELEASE!!
2023年7月5日発売
三山ひろし「北海港節」
「北海港節」
作詞:いではく 作曲:弦哲也 編曲:矢野立美
c/w「三面川暮色」
作詞:いではく 作曲:弦哲也 編曲:矢野立美
日本クラウン CRCN-8579 1,400円(税込)
2023年1月11日発売
三山ひろし「どんこ坂」
「どんこ坂」
作詞:さいとう大三 作曲:弦哲也 編曲:伊戸のりお
c/w「みちのく港町」
作詞:さいとう大三 作曲:弦哲也 編曲:伊戸のりお
日本クラウン CRCN-8532 1,400円(税込)
CHECK!!
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